8/23 新月のなんせんす短歌

ハンカチでつつまれててもこのみかんなんかめちゃくちゃ光ってるじゃん

二百年後の富山から三毛猫はタイムスリップしてきたらしい

クリスマスシーズンになり死神もホールケーキを予約している

ごはんとかおやつをくれるこのひとが幽霊だって犬はしってる

ノルマとかきびしいらしく死神がかべにもたれてぼーっとしてる

なおくんのぼうしがとんでいっちゃって風があわてておいかけてゆく

わっすごい良い香りってこっちへと高層ビルが傾いてくる

雨傘をひらくとうわあひさしぶりげんきしてた？とたずねてくれた

とおくへと引っ越してった三毛猫と文通をして六年になる

いのちなどないようにしているけれど眼鏡はたまにぎらりとひかる

ほんとうのことを知りたくないかってちょうちょがぼくにささやいてくる