常ならざる音が、常ならざる事に誘う

部屋に伝わる音。
知っているようで、何か知らない。
だが、気になる音。

本作は、語り手であるホノカが、気になる音の生じている状況を知る物語です。

読む者が知るのは、怪異の在り方ではないはずです。
怪異を呼びこむ人の業。
怪異に向かう人の心根。
あり得ない人間の在り方を知った後には、きっと戦慄することでしょう。

条理を外れたものの怪綺譚。
この独語が、あなたの胸にも届きますように。

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