あの音の正体は分かった。でも…一体、何が。
- ★★★ Excellent!!!
あれ以来、部屋の片隅から 音 がする。
聞いた事もない様な、奇妙な音だ。
動物なのか、それとも何かもっと別の…。
主人公の わたし には誰もが羨む素敵な
恋人がいた。それに関してはある事ない事
綯い交ぜにして彼方此方で噂になって
いるのは知っていた。
同期のサエだけは心配そうに、慰めて
くれるけれども。
わたし の心は、冷め切っていた。
彼女に半ば強引に誘われて行った焼肉店で
漸く、わたし の心に光が差した。
そうか、あの 音 は。
これは人の感覚を有する得体の知れない
何か が、別種の得体の知れない
何か に不審を抱く物語。因って、
怪異の正体は分からない。
ただ、そこに辿り着く 結果 だけが
残されて行く。
そう、今も着々と。