このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(761文字)
ヒグラシの鳴き声がよくわからない。ミーンミンミン!クソやかましいのは、ミンミンゼミ。ツクツクボーシ!はツクツクボウシ👀?ヒグラシの鳴き声。カナカナカナ……カナカナカナカナ……。だそうだ。🙄ピンとこないね。このお作品。1人の女性の魂の救済の物語。そう感じました。狂気?静かで、穏やかな狂気を感じてください。
ヒグラシによる蝉時雨の中を、ばらばらの親子三人でくぐったあの日。 ずっと頭から離れないまま、彼女はヒグラシとは無縁の場所で日々を過ごす。 土から出ることなく力尽きたあの子のことを考えながら―—・ 蝉という題材から、様々なドラマが連想されていく作品。 説明文で示されているように、ぶ厚い曇天のような仄暗いドラマが進んでいくのだが、予想外の晴れ間を見せることになる。 そのシーンに「救われた」気持ちを抱くのは罪深いことなのだろうか。