第2話 帰ってくれない
さて出産し、少し休んでから病室に帰る時、助産師さんに「疲れました」と言ったら「明日からがはじまりですよ!」と言われました。
この病院は昼過ぎに出産してその日の夜は預かってくれるけれど、次の日の朝から大部屋で母子同室なのです。産んでからがスタートと助産師さんは言いたかったんだと思いますが、当時はえぇっ……と思いました。
痛みには強い方だと思うのですが、まだトイレに行くのも辛かったんです。座るのも痛くて痛くて辛い。出産終わってから、あの痛みに恐怖が湧き上がって、祖母に電話したりもしました。
けれど、無情にも次の日から母子同室がはじまりました。昼間はよく寝る息子でした。それはもうよく寝てました。
旦那が見舞いに来ます。
帰りません。
そのまま時間が経過して夜になりました。
息子、覚醒。
うとうとする暇もありません。なにしろ大部屋です。他のお母さんたちも疲れ切ってます。ふぎゃ……と起きると、急いで起きてガラガラ押して授乳室へ行く。授乳して寝てくれると病室へ戻る。泣くと授乳室へ……のエンドレスループのはじまりでした。
この大学病院、母乳育児を推奨していて、寝ないならミルクを……なんてことはしてくれません。
そして、病室へ戻ると泣く息子。なんかセンサーついてるのってくらい病室で寝てくれません。
次の日、旦那が見舞いに来ます。
帰りません。
昼間は爆睡する息子。
そのまま経過して夜になりました。
息子、覚醒。
エンドレスループのはじまりです。
これが毎日続きました。わかっています、「昼間しか眠れないから帰ってくれ」と言えなかった私も悪い。でも、息子みたいのかなあ……と言い出せませんでした。
結果、夜あまりに眠れないのを心配してくれた助産師さんが、添い乳の仕方を教えてくれて、やっと眠ることができました。添い乳怖いですが、自分でも、もう限界に来てました。
赤ちゃんもみたい、嫁も心配。わかります。でも、見舞いはほどほどに。短時間で帰ってあげてください。赤ちゃんを産んだばかりの上に、お世話まであって、お母さんたちは疲弊しています。
世界は自分を中心に回ってないと、改めて自覚しました。あけましておめでとうございますは、授乳室でしました。
余談ですが、後年、ママ友さんが赤ちゃんを産んた時にお見舞いに行きましたが、個室、デザートとアイスティーつきのおやつ、豪華な食事、赤ちゃん預かってくれると聞いて、しみじみここで産みたかったなあ……と思いました。
私の産んだ病院はかなりスパルタだったと思います……。そこに旦那が加わってかなり辛い日々となりました。うちの旦那が空気読めないのはその通りですが、私も悪かったな(言い出せなかったのが)と思うのですが、出産後は疲弊しているのを察してほしかった思い出です……。
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