第9話 抱いてあげて
目を覚ますともう午前の10時を過ぎていた。明け方まで欹愛を責め続けて、電池がきれるように眠ったせいだ。一応今日は非番の日なのでセーフだが、欹愛は学校の部活を休ませてしまった。なによりも家に連絡を入れなかった。そんなことにまで気が廻らないほど、俺は焦燥していたんだろう。
「ねぇパパ」
欹愛も起きてきた。俺の胸に寄り掛かりながら言う。
「ママのことも抱いてあげて」
「何言ってんの?」
家に連絡を入れることの前にそんな発言が出てくることがもうわからない。意図が不明過ぎた。それに俺たちって事実上付き合っている状態じゃないのか。
「俺が他の女を抱いてもいいのかよ」
「でも仕方なくない?絶対ママメッチャ怒ってるよ」
「尚更セックスしたら駄目でしょ」
「だからセックスなんだよ。人妻がイライラするのは、旦那さんが抱いてあげてないからだよ。ってネットに書いてあった。今のまま帰ったら絶対に疑われちゃう。家に帰ったらすぐにママを抱いてあげて」
その考え方に俺は納得がいかなかった。だけど欹愛が言うならと思う。この子は自分で自分が托卵だと気がついた洞察力の持ち主なのだ。だけど抵抗はある。
「もしかして私に申し訳ないって思う?」
「……ああ。すごく思う」
「いやん。かわいい!」
欹愛が俺のことを牛っと抱きしめてくる。
「だけど私は気にしないよ。もともと不倫だし、こういうのも折込ずみだから」
だということらしい。だけど俺には欹愛に逆らえることができない。托卵の娘のくせに。なのに逆らえないんだ。
家に帰るとしこたま怒られた。子供たちに見えないように夫婦の部屋で罵られた。
「ほんとどうかしてる!ありえない!ふざけないでよ!」
もうかんかんだった。だけどやっぱり心のどこかでは、托卵したくせに。しかも托卵したとき、俺は警官を目指していた。その托卵相手は警察の上層部やそのファミリー。間違いなく当てつけだ。この女は俺のプライドを傷つけたのだ。踏みにじった。泥まみれにした。
「うるさいんだよ!」
俺は机をたたく。そうすると妻はびくりと体を震わす。
「……逆切れなんて」
「ちがう!俺がお前の主人だ!逆らうな!」
そう言って俺は妻をベットに押し倒す。そして服を剝いでいく。
「ちょっとやめて!やめてよぉ!」
「黙れ!生意気なんだよ!逆らってんじゃねぇ!」
俺は無理やり妻を抱く。
「あっ…ん!だめぇ!だめなのに!」
嬌声が甘く響く。妻は自慢の女だった。子供を二人も生んだのにまだスタイルもいいし、肌艶もいい。美しく、楚々としてこんな女を妻に持てて幸せだった。だけど俺以外にこの女を抱いた男がいた。俺だけがこの女の肌を知っていたはずだったのに。
「あ、出すなら外に」
「知るかよ!」
俺は避妊なんてしなかった。だけどデキてしまったら?その子はまた托卵なんだろうか?わざわざDNA鑑定しなきゃいけないんだろうか?それはとても屈辱だ。確実に俺の子とだと言えるように、何度も精液を妻の中に送り込んだ。
妻はすやすやと寝ている。俺は眠れずに起きていた。ベットから出て、シャワーを浴びた。そうするとリビングに見たこともないベビードールを着た欹愛がいた。
「ママったら雌の顔してた。ウケる」
「見てたのかよ」
「うん。なんか興奮した。普段偉そうに説教するママがあんな顔してるんだもん。笑っちゃうよね」
なら俺は?俺はどんな顔をしていた?きっと怒りと恥に染まった情けない顔をしていたんだろう。妻を寝取られた情けない男が、それでも妻を抱くなんて。それは。きっと。
「ねぇ。これどう?かわいい?」
欹愛は目の前でくるりと一回転する。ふわりと浮かんだ布の下には形のいい、掴みがいのありそうな可愛らしい尻があった。
「お前が挑発したんだからな」
「きゃん!ふふふ」
俺は欹愛を抱きしめてその尻を鷲掴みにする。
「いいよ。きてよ」
そのまま体をまさぐり合いながら欹愛の部屋に向かう。そして欹愛を抱いた。
「あん!いい!ねぇ、ぱぱぁ!」
「なんだ?」
「どっちがいいの?!言ってぇ!」
俺はその質問に答えられなかった。どっちも気持ちよかった。そして悔しかった。寝取られた過程である妻と、寝取られた結果である娘。どちらが気持ちいいかなんて口が裂けても言えなかった。
設定メモ
欹愛はわりと背が高くおっぱい大きくてスタイルがいい。ツーサイドアップのやや赤毛。
日和ママンはそんなに背が高くないが、おっぱい大きくてスタイルがいい。肩にかかるくらいのやや赤毛。
母と娘はよく似てる。
たかちかぱぱんは184cmもあるガタイのいいやつ。顔もいい。高卒ノンキャリだけど、家庭の事情で進学できなかっただけで、頭はいい。特殊部隊の隊長を務めるスーパー警官。公安警察の暗部所属。表向きは機動隊所属になっている。
あやちかはたかちかぱぱんの実の息子。父親に顔は似ているが髪の毛の色はママンに似てやや赤毛。背が高くスポーツ万能で勉強もできる。まだ成長期だが、実は非童貞。
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