気ままな短歌集
尾崎柊夜🌙
春
いま君の髪を揺らしたその風は
かつてギリシャの詩をきいていた
春風にめくられ進むものがたり
紙上の荒野を少女はかける
教室の窓辺の君がはにかめば
知らない風は花をちらして
水墨のようなやまあい咲くはなの
夢幻のごとししろきはるさめ
うそのよな桜の花の散る頃に
芽生える想いは蒼き葉桜
ありし日に通った坂道 学びやの
桜の薫りはいまもかわらず
年ごとに綴られきえゆく花のうた
それは桜のちるにおなじか
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