第7話

「なぁ、なんであのじーさん合格にしたんだ?だって、やらかしまくりだったじゃねーか」


缶コーヒーを片手に持ちながら歩く2人の男。

その片方が疑問を口にした。


「あぁ、最後の質問の答えだよ。あの人は絶対にいい人だ」


「最後の質問ってそんなんで決めていいのかよ。もし、何かしでかしたらお前の責任になるぞ?」


男はゴミ箱に缶を投げ捨てた後、横を並んで歩く男に向かって指を指す。


「いいんだ。それでも。それに、あの人ならきっと凄いことをしてくれるはずだよ」


まだ、決まらぬ未来に希望でもあるかのように男の目は輝いていた。


「お前がそこまで言うんだ、俺がビシバシ鍛えてやるぞ!」


「90歳なので、お手柔らかにね(笑)」


「補償はできん!」


あははと2人は楽しそうに笑い合った。

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