第5話-B 西の山道ルート

◇◆◇


石段を登り切った彼の前に、

巨大な神殿が姿を現した。

柱は折れ、屋根は崩れ、しかしなお、

荘厳な雰囲気を漂わせている。


扉は閉ざされていた。


触れると、

冷たく脈打つような震動が伝わってきた。


その時――頭の中に声が響く。


「来たか……選ばれし者よ」


声は男とも女ともつかず、

古代の残響のようだった。



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