沈黙人魚姫 解説

※こちらは解説です。意味は全てわかった! という方は読み飛ばしてもOKです。


 今回はシンプルなお話だったので、解説もシンプルに。


 海辺で初めて見たとき、男はそれが「昔話に聞く人魚である」とわかった→人魚は、下半身が魚の状態であった。


 童話「人魚姫」で人魚姫が喋れなかった理由は、人間の足を手に入れるため、自分の声と交換したから。ところが作中の人魚は人間の足なんて持っていなかったのですから、彼女が喋れなかった、あるいは喋らなかったのには別の理由がある……というのが、一応の意味怖ポイント(?)となっております。


 元々声を持っていなかったのか、突然青年の家に軟禁のようなことをされたショックで喋れなくなってしまったのか、そもそも青年と会話をする気がないのか……。その辺りはご想像にお任せします。


 「愛に気づくと切ない童話」という作品タイトルで初手から愛のない作品をお出ししてしまいました。まあ強いて言えば、人魚は青年の家の中で、青く美しい海を恋しく思っているかもしれません。


 ここまで読んでくださりありがとうございます。解説と感謝を終えたところで、これにて本当に、めでたし、めでたし。

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