第*章0話 数年前の記録 後編
恵美「あァ~あいすたべたかったよぉ~」
と恵美はしょげて小さく声を漏らした
そこに追い打ちをかけるように
日向「もうアイスはおごらないぞ~てか奢れん」
名誉のためにも誰とは言わないが
1名女性隊員が「えぇ~」と声を出した
新藤「売店もやってないだろうしそもそも
こんなんじゃ寄り道もできなそうだね」
彼らはこう見えてフル武装で
返り血を浴びているのだから
はたから見れば不審者である、、、
いや不審者のほうが良心的かもしれない
日向「今度の休みに全員焼肉に連れてってやるから
勘弁しておくれよ」
少し困ったように笑みを見せながら会釈をする
恵美「、、、ったぁ~えへへ~やきにくぅ」
ほおが緩みほんわかとした空気を放出し始めた
それに伴い皆談笑を始める
堅苦しい階級や苗字呼びをやめ
わちゃわちゃしていた
しばらくして後方から物音とともに
何か声が聞こえた
恵麻「ん~?起きた?」
そう聞きながら後ろを見ると
保護され民間人とされる5名が
おびえているような警戒した目で
こちらをこちらを見ていた
その中の一人が覚悟を決めたかのように
睨みながら声を荒げた
少女1「%’$”=)&%,,,~=(&%$$('=JHF&'!!!」
少女2「R$%'F,,,&&’ &&’」
少女2は少女1をなだめる様に声をかけている
恵麻「、、、どこの言語だろう?
ねぇひなっち? おーい??」
そうつぶやく隣では
日向「、、、あぁ死んだわこれ」
サァーっと死人のように
顔色が悪くなっていった
新藤「どうかしたのか?」
日向「フェ?あぁ他国の人なら
国際問題になりかねないなと
考えるだけでもう嫌になる」
痛くなるのも無理はないだろう。
なんせ公表できないGATE事案で
秘匿部隊が少女らを救いました~
なんて口外できる要素が一ミリもない
そんな中、美恵は別車に乗っている者
にも無線にて情報共有をした
恵美「もしもし、私エミーさん
今 民間人が起きたの!
ついでにひなっちが青ざめてるの♪」
隆二「そんな楽しげで
いうことじゃあないだろ(呆れ)
んで青ざめてる理由は?
民間人になんかあったか?」
呆れつつも冷静に聞き返す
恵美「なんかねぇ~海外の方っぽいんだよね、、、
おまけに言語が分からなくて
意思の疎通が取れない」
隆二「まじ?」
恵美「うん マジ」
隆二「、、、大体の言語もしぼれない?」
恵美「YES!!」
一周回って諦めてるのか自信満々に答えた
隆二が頭を抱え始めたとき
不意に声が聞こえた
??「異世界人じゃねーの?w」
そう笑うながら誰かがヤジを飛ばした
隆二「、、、あ 日向にかわってくれ」
急に何かを思い出したかのように
無線に声をかける
ほどなくして生気のない日向の声が聞こえた
日向「どうした?司令部が某ニコニコした本社みたいに
爆破したか?」
苦笑いしつつ隆二は言葉を紡いだ
隆二「タブン爆破はされてませんが、、、
研究所のほうにある
あの翻訳機使えません?」
日向「、、、ソレに賭けるか ハハ」
みな日ごろから負担をかけている負い目か
後で何か差し入れとこうと思うのであった
恵麻「、、、身振り手振りで何とか
意思疎通できないかな?」
そんなことを言いつつ武器に見えそうな物を
片っ端から外していく
恵美「そうだね!試すだけためそ!」
恵美も彼女の意見に賛同し武器を外していく
恵麻は自分に指を指しながら
やさしい声で言った
恵麻「わたしは えま あの子が,,,」
恵麻は恵美に指を指した
恵美「わたしは えみ !」
元気よく無邪気にそう答えた。
二人は交互に指を指しあ名前を言った
少女らは不思議そうな顔をしながら指を指し
「,,,Ema?,,,Emi?」と答えた
恵麻と恵美はウンウンと大きくうなずき
恵麻ら「あなたたちは?」
と指を指しながら優しい声色で聞いた
少女2「、、、fina Milfina」
恵麻「ミルフィナ?」
少女2に指を指しながら聞き返した。
少女は真似するかのように
ウンウンとうなずいた
そしてこちらが名前を聞きたいと
理解したのか
少女2ことミルフィナが何かしゃべり始めた
フィナ「)’(”#=)$##」
民間人らに対して説得するように
語り掛けていた
ここで保護された方を確認しよう
保護された民間人5人
内訳 少女3人 少年1人
判断ができない1人
フィナが一人ずつ指を指し名前を言っていく
フィナ「Silka Irisia Slan Eirlys」
確認のため再度 恵麻が指を指しながら声をかける
恵麻「シルカ アイリシア スラン エアリス
,,,これ全員の名前がわかったね!
恵美できた? 」
恵美「できたよ~」
恵美は名前を聞いてる間に
簡易的な札を作った
そこに各自の名前を書き持たせた
少女1 シルカ
少女2 ミルフィナ
少女3 アイリシア
少年4 スラン
少女? エアリス
そんなこんなで意思の疎通にはだいぶ時間を食われ
名前が分かったころには基地が目の前に迫っていた
普段なら車輛を止め 武器をしまい
各々支度を済ませ休息するのだが
今回は事情が違う
意思の疎通すら危うい民間人を連れているからだ
直ちに医師のとこに連れていきケガや病気がないか調べたいところであるが問診もできない状態だ
守衛所についた瞬間 一人車輛から
飛び出し駆けてゆく
隆二だ 隆二が 汚れたフル装備で駆けてゆく
目的は翻訳機だろうか?
研究所のあるほうへ消えていった
基地まで帰ってきたためか
少し気が楽になり疑問を口にした
佐藤「そういえばなんだけど
なんで翻訳機あるの?」
恵美「たしかに~」
いつもなら大声で賛同しそうだが
深夜だからか大人しげにそう言った
日向「忘れたのか?あの
落ち着いたのか顔色がましなっている日向は
月明かりに照らされながら
コーラを飲みながら答えた
二人は「あ」と声をもらしながら
報告書を思い出した
敵と格闘戦となりGATE内部に転落、
その後数か月程度
向こうで暮らしたとのことだった
だがこちらの世界では2日程度しかたって
おらず報告書は一応あるがたぶん夢だろうと
考えられていたが隆二は記憶と記録を駆使し
何とかそれらしき物を作り上げていた
まぁそれを試す機会は一度も
なかったのだが、、、
直後 誘導棒を光らせた何かが
こちらに迫ってくる
警務隊の隊員のようだった
警務「お待たせしました 警務隊の指示に従い
第一多目的場までお進みください」
周囲を見回すと防弾チョッキなどの装具に
身を包み銃器や誘導棒を携えている
横道に目を向けると
銃器を向けているようであった
指示に従いゆっくりと車輛を進め
目的地にて停車した
怪物隊はふと前に立っている兵舎をみた
ご丁寧に対物ライフルと機関銃陣地が
設えてあるではないか!!
バリバリに殺意むき出しである
??「真夜中なのにご丁寧なお出迎えだね」
誰かが皮肉交じりにつぶやいた
美恵「ひなっちぃ~みんなおびえてるよ~
どうする?」
恵美は心配そうに伝えた
日向「、、、どうしよ」
さすがにこれは想定外だったようだ
するとそこに警務隊とともに隆二が
比較的小さいジュラルミンケースを
持って帰ってきた
隆二「待たせたなぁ」
声に貫録を持たせ段ボールを
被って潜入してきそうな人の
声真似をした
日向「潜入ミッションじゃないぞ」
そう言って隆二にツッコミ(物理)をする
恵美「ところで翻訳機は~?」
緩そうな声で聞いた
隆二「あるぞ~使えるかは知らん!」
自信満々に言い切りやがりました
そして隆二は車輛に入りケースを開けた
ケースの中はブロックごとに
スポンジのようなもので
区画分けされており 各区画に1つずつに
某リンゴ製無線イヤホンが入ってそうな
ケースがあった
恵美「なにこれ!?A**Po*s?」
隆二「それ持ってきてどうすんだよ」
そんな言葉を無視しながら恵麻は
ケースを開けた
恵美「ワイヤレスイヤホン?」
中に入っていたのは
白い空気伝導性イヤホンだった
隆二「とりあえず恵麻 美恵つけてみてくれ
彼女らと一番打ち解けてるしな」
恵麻「わかったわぁ
ナニカあったらどうなるか、、、
わかるわね♡」
不敵に笑みを浮かべ隆二は
背筋が凍る思いだった
隆二「あっ、、、あぁ」
二人は警戒しつつも翻訳機を
耳につけ起動させた
フォンと起動音がし、
うっすらと青い幻想的な光を出し始めた
しばらく付け安全であると判断し
ひと悶着しつつも彼女らにも
付けさせ起動した
恵麻「そういえばあなたたちはつけないの?」
隆二と日向、ついでにいつの間にか来ていた
衛生兵も耳についた同型翻訳機を見せた
ここで改めて意思の疎通が試みられた
恵麻「、、、こんばんわ 私は恵麻
私たちはあなたたちとお話がしたいの
危害を加えたいわけではないから安心して」
優しく子供をあやすかのように聞いてみた
相手さんの様子は警戒しているのか
シルカが睨みミルフィナがそれをなだめ
その他が不安がっていたり
かばうような体制をとっていたり様々だった
相手さんが声をかけてきた
フィナ「、、、なぜ急に同じ言葉を
使い始めたのでしょうか?」
不安そうに聞いてくる
恵美「これのせいだよ!」
無邪気な子供の用に笑みを
浮かべながら耳を見せた
疑問を払拭するかのように
どこからか追撃が来た
隆二「あ~魔道具みたいなので双方の言葉を
わかる言葉に変える装置なんよこれ」
そういいつつ恵美の耳を指さした
フィナ「そうなのですね、、、
それで聞きたいこととは?」
少し警戒されているようだったが
質問を続けた
恵麻「聞きたいことh」
??「お前らもどうせ悪い奴なんだろ!」
誰かが割って入ってきたようだ
シルカだ シルカが
今にも殴り掛からんとする剣幕で怒鳴る
シルカ「どうせいいように使って捨てるんだろ!
実験とか言って
おもちゃの様に弄んで殺すのか?
奴隷にするのか?それともなんだ虐殺か?
私たちが何をしたというんだ!
なぁ何をしたんだよ!なぁ、、、」
まるでダムが決壊したように思いをぶちまけ
最後は勢いをなくし泣き始めた
日向「、、、ごめん
精神科医も呼んできてもらえる?女性の」
困惑しつつも警務隊に伝え支援を要請した
恵美「、、、そうゆうことをする気はないよ
強いて言うなら私たちは情報が欲しい。
あなた達の住んでた国や地域 家柄
文化 身体的情報とかね
別に腹を切って中を調べるとかではないよ
流行り病とか怪我とかしてないか
調べるだけだから」
そういって珍しく落ち着いた声で優しい
静かな音楽の様に聞いた
フィナ「ラビリスト王国です、、、
ココのみんなは貴族とその関係者です」
小さな声で震えながら言った
恵麻「え?」
隆二「ふぁ?」
日向「ゑ」
各自想定外だったのか声を上げる
恵美「ねっねぇ新藤
この世でこの言語使う国あったけ?」
新藤「、、、ないっすねぇ~」
この話は上層部の耳にも入り頭
を悩ませる結果となったのは
言うまでもないだろう
とりあえず身体検査等を行い武器や危険物がないか検査することにした
日向「えっと、、、
とりあえず武器とか危険物とないか
調べないといけないんだよね
一応ココ軍事施設だから」
申し訳なさそうに彼女らに言った
恵麻「とりあえず男女に分けて
列を作ってくれないかしら?」
フィナ「わかりました」
ミルフィナが指揮を執り
男女一列ずつに分けた
、、、分けたのだが
恵麻はミルフィナに手招きをして耳打ちした
恵麻「もしかして,,,エアリスって男性?」
怪物隊を含めた周囲の人の言葉を
代弁しているようだった
フィナはコクコクと頷いた
ソレを聞いた女性陣は笑みを浮かべた
一方男性陣は「南無三」と手を合わせていた
エアリスに向けて笑みを浮かべながら言った
フィナ「ここでも可愛がられそうね!」
エアリス「あ、、、あぅ」
エアリスはおびえたような情けないような
格好の的にされそうな
小さな悲鳴を上げていた
ともかく身体検査では何も出なかったため殺伐とした
空気は抜けはじめ一部機関銃陣地や狙撃手が
撤退を始めるなど目に見える変化もあった
そんな中 隆二が不安そうに声を出した
隆二「、、、もしかしてみんな
魔法使えちゃったりする?」
彼女らはぽかんとした顔で答えた
「えぇ使えますが」
目を見開いた日向が叫ぶ
日向「明と隆二!あと、、、あんた 警務隊の!」
なにか持ってくるように言われたようで
警務隊の車輛で走り去っていった
恵麻「えっとそのね
その魔法も危険物扱いされちゃうんだよね
だから魔導制御装置?とか言う
装置付けてもらうことになるかも」
恵麻は困惑しつつも申し訳なさそうに言った
シルカ「やっぱり私たちd」
さっきまで黙っていたシルカが
また騒ぎ始めたと思ったら
アイリシアが無理やり黙られたようだった
リシア「、、、ことを構えたことで
勝てないのは明白」
情報分析にたけているのだろうか
何を考えているか
さっぱりわからないアイリシアであった
そんなこんなで明達が装置を持ってきた
そこにいる誰もが禍々しい首輪でも
持ってきたかと思い覗き込むと
髪留めやネックレスなどのアクセサリーが
そこにはあった
隆二「先に言うけどこれ制御装置ね
怪物用に開発したやつ数値いじった」
そう言いアクセサリーを身に着け害がないと実証した
恵美「でも、、、そんなのあったけ?」
本当に知らないかのように聞き返す
隆二「あんたが可愛くしろ~って
三日三晩騒いだの忘れないからな」
少し殺意を感じる冷たい声で返した
恵美は「ヒャイ ジュミマゼン」
慌てすぎたようで舌をかんだらしい
彼女の身を張った行動によってどこからか
小さな笑いが起きた
それにつられてか保護された者たちは
笑い多少警戒が解けたようだあった
日向「、、、とりあえずこの制御装置を
付けて生活し魔法は許可されたとき以外は
使わないこと、いいね?」
彼女らは「わかりました」
と納得してくれたようだ
その後、警務官と恵美&恵麻の
付き添いの元、基地付属病院に
経過観察のため入院した
この時アイリシアがエルフであったと発覚し
現場が騒然としたのはまた別のお話である,,,
その後、しばらくの間
料理や物を一緒に作ったり
文化交流の名目で
ゲームをしたりとゆっくりと
打ち解けていった
それと同時進行で帰り道の模索も
始まっていた
過去に倒した敵から回収した魔石や
月の満ち引きなど
ありとあらゆることを試した
結果から言うと彼女らは
元の世界へと返された
同時に秘密保護の観点から
彼らの関連情報も
すべて完全に消されてしまった
そのため変換方法もわかっていないが
**海沖のエリアでひっそりと魔法により
行われた,,,らしい
残っている唯一の記録は
怪物隊各員の記憶だけである
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
注意
ミルフィナをフィナ
アイリシアをリシア と略しています
要リメイク作品
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