デッドホライゾン

関ヶ原powerful!

第1話

「ホージさん、まさかアジャッター国について何も知りません………?」

 白髪の美少女ナタリーはぽかんとした顔でホージに訊く。

 ホージは中学2年になったばかりで未だに女の子とまともに話したことがない。

「え、えっと………全然知らなくて」

「そうですかー!ひょっとしてこのアニメのDVD ってホージさんのものですか………?」

 ナタリーはホージが日本で観ていたアニメのDVD を幾つか見せる。

「や、やめろ…………!」

 ホージの顔が紅潮する。

 「えっと………ワンピースと終末のワルキューレですか?どんなアニメか知りたいなー!」

「どんな内容のアニメだろうがお前には関係ないだろっ!俺の大事なコレクションを勝手に盗むなよ!」

 ホージはナタリーの手からアニメのDVD コレクションを取り返す。

「だ、大体いきなり異世界に呼んだのはお前だろっ!」

「勿論。まあ、ホージさんのような日本人冒険者も何人かいますし、ご安心を」

 こいつ、一体何が目的なんだ?

 ホージはナタリーに不信感を抱く。

 この女は配慮が無さすぎる。



「朱雀様、こちらが冒険者のホージさんです!」

 ナタリーとホージは中華風の建物の中に入る。

 朱雀は確か………四神の一つで、南方を守護する伝説上の鳥の姿をした神獣である。

「ああ………。お前か。ナタリー」

 朱雀と呼ばれた美少女は中華風の衣装に素足という出で立ちだった。

「私が人間の為にタダで働くと思うか………?」

「四神の皆さんもそういう神様ばっかりなんで気にしないでくださいー!」

 朱雀は人間の姿でホージ達と対談する。

朱雀「ホージと言ったか。で、お前は初代冒険者ジョイ·ノルマンニについて知ってるか?」

ホージ「さっぱり知らん…………」

ナタリー「アジャッター国の危機を救った英雄ですよね」

朱雀「そこでだ。お前がノルマンニの後継者に相応しいかどうか私達四神が見定める。ノルマンニはかつて私の加護を受けてた男だ」

ホージ「朱雀の加護を?ホントか?ナタリー」

ナタリー「そうです。ジョイ·ノルマンニは白虎様か朱雀様どちらのご加護を授かるか悩んだそうです」

朱雀「私は白虎を選ぶかと思ったが」

ホージ「へえー」

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