番外篇[大焚先生の授業]

 おはようございます、大焚一茶おおたきいっさと言います。


 今からりんについて授業をしていきます。煌橙こうだいさん、号令を。

 「起立!お願いします!」

 まず、「輪」とは何かを説明していきたいと思います。わかるって人挙手をお願いします。

 「はいー!」

 はい、珀爾はくじさん。わかる限りの説明をお願いします。

「はい、輪は身体の内にあるエネルギーの事です」

 いいでしょう。一つ付け足すのなら「誰でも」と言うところでしょうか。素晴らしいですよ。

 そうです、輪とは端的に言うと「誰しもの、身体の内に秘められた力、エネルギー」と言う事です。しかし、輪だけでは何にも成りません。そう、輪術です。そうですね、龍惺りゅうせいさん、輪術については説明できますか?次は煌橙さん行きますよぉ。

「はい、輪術とは輪を使うための型です。…どうかなぁ、言葉にするのが難しい」

 まぁ、間違ってはいませんね。龍惺さんが言っていたことは「輪術は、輪を注ぎ込む型」と言う事じゃないでしょうか。それは正解です。けど、それだけじゃ足らないですね。詳しく説明しましょう。

 輪術とは、人それぞれに刻み込まれている型に、輪を消費し注ぎ込み、術として現象を起こす事です。

 輪と輪術の関係性をとあるもので例えることができます。この間の授業で話したのですが分かりますか?煌橙さん。

「はい、車です!」

 そうです、車です。車と言っても、簡単な考え方なので、詳しい車の機能は無視してください。

 本人を車体。輪をガソリン。輪術をエンジン。と、考えてください。ガソリンを注いでエンジンを動かすと車体が動きますよね。それに上質なガソリンや、高級なエンジンなら、性能が多少上がったりしますよね。それと同じで、輪術に輪を注ぎ技を繰り出したりします。それも、輪自体が強かったり、輪術による能力が強かったりしたら、繰り出せる技も強くなりますよね。

 はい、時間が来たのでこれで授業を終わりたいと思います。輪や輪術について理解できましたか?分からないことがあったら遠慮なく質問してくださいね。次の授業で説明しますので。では、煌橙さん号令を。

「起立!ありがとうございました!」。

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