第3話 それからの話
それから、中学3年、私は片桐と同じ高校を志望した。
高校の偏差値は中間で、片桐は塾には通わず、学校では自主学習している姿があった。
授業中も友達と話さず、真剣に話を聞いている姿をみて、本気なんだっておもった。
中学二年、三年、同じクラスになり、席も毎回くじだったが、ほとんどが隣の席だった。
そうじゃないときは、片桐が私より後ろの席でも振り向いて見ていたのを覚えている。
本当に好きだった。
でも、私は偏差値44、片桐の一緒の高校に行くには塾に通うしかなかった。
頑張った。元から頭がよかった訳じゃなかったから、お母さんとお父さんには沢山のお金をかけてしまった。
ただ、進学校だったから、お金は快く出してくれた。
高校では、絶対高校デビューしようと思って、ダイエットもさらにして、眼鏡も完全にコンタクトにした。
友達もいっぱい作ろうと思って、心がウキウキしていた。
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