第8話
ユートの家に戻った3人は早速ダンジョンへ向かう
ダンジョンに入ると
「あら? 前に来たときよりダンジョン内の魔力濃度が少し増えてるわね」
「すみません気が付きませんでした。ソフィアは気付いてた?」
「いいえ、今お母さんに言われて気付いたわ。でもこれ位なら問題ないと思うわ」
「そうね、端末に反応しない程度だから大した影響はないんじゃないかしら」
「そうですか。よかった」
ダンジョンの魔力濃度は基本的に一定の量で保たれている
魔力濃度が増減したり乱れたりするとダンジョンに異変が起こる前兆とされている
・ダンジョンのレベルが上がる
・モンスターが地上に向かう
等危険な状況になることが多い
その為ダンジョンで異変が起きた場合は報告する義務が発生する
魔力濃度を感知する方法には
端末の機能の1つにあるので一般的な探索者たちはそれを使用するが
エルフのように魔力操作に長けた者たちは自力で感知出来る
今回の場合は端末に反応ない程度の微量の変化だったので危険はないと判断された
「ユート、ダンジョンコアに何かしたかしら?」
「いえ、管理者登録のチェック位しかしてませんよ。それにレベル1じゃ何も出来ませんよ」
「そうだったわね。…あれは何かしら?」
ダンジョンの奥の一角に荒れた場所があった
その一角だけ戦闘の跡地みたいになっていた
「ああ、あそこですか。あの辺で訓練してるんですよ。地上だと全力出せないからダンジョン手に入れてよかったですよ」
「お母さん、私も時々訓練してるのよ」
「偉いわねソフィア」
「えへへ」
地上にも探索者用の訓練施設はあるが
主に中級探索者までを想定しているので
上級以上の探索者たちが全力を出すと施設を破壊してしまうのだ
その為 上級以上の探索者たちの訓練場所はレベル3以下のダンジョンとなっていた
彼等が訓練にダンジョンを使用する際は
他の探索者を巻き込まないようダンジョンを一時的に封鎖したりするなど事前に手続きが必要だった
ユートはその手続きが面倒だったのであまりダンジョンを使って訓練はしていなかった
「原因はあなた達の訓練でしょう。2人共魔力量が多いし、レベル1のダンジョンだと魔力が混ざるのでしょうね」
「それじゃあ少し力落とした方がいいですかね?」
「そのまま使って問題ないと思うわ。まぁダンジョンが壊れない程度にね」
「了解です」
ダンジョンの魔力濃度の原因がわかったので問題の木を見に行く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます