第4話 まんが映画

第4話は、ちょっとオタク度、高めでいきます。


とにかく、小ネタがてんこ盛り。

【ネタバレになるかもしれません。】


例えば、ロボットの造形。

特にヒトが(劇中では魚が)搭乗するタイプの方は、

動力、駆動方法、操縦方法などがしっかり設定されていたりしかねない、

科学的エビデンスにこだわった風のデザイン。

きっと、その類が大好物のスタッフが、

オーダー以上の仕事をした結果、とも思える、良きメカデザイン。

ところがそれに反して、ボディから謎の黒いスライム状の触手が伸びて、

全長の10倍くらいも触手が伸びたり、縮んだり、

先端にはヒトの手のような指が発現して物を掴んだり。

ギャグマンガか!?


例えば、花火。

円錐えんすい形の先端の筒形花火。

これ、トムとジェリーでよく見た形。

室内で導火線に火を着ける。ドカンと爆発!

屋根は吹っ飛び、主人公の頭はチリチリパーマ!

当然のように!?ヒトも魚も負傷する事なく、

ひとこと叫んで、ひっくり返る。

そうか、ギャグマンガだ。

アニメーションではない。

まんが映画だ。


例えば、シャワーシーン。

水に触れているから、チャオはセクシーな人魚の姿に。

のぞきをしようとシャワールームに近づく主人公の青年。

のぞいた瞬間、シャワーが止められ、

一瞬にしてトトロ的魚の姿に戻るチャオ。

「のび太さんのエッチィ!」的シーン。

ギャグだな。


バナナの皮で滑って転ぶ。


通り道で、いつも中華鍋に頭をぶつける。


臆病なお化け屋敷の幽霊。


アイスクリーム屋さんは、実は仕掛け人。

うまくいかなくて、イライラしている。


道路工事の騒音で、会話の肝心な部分だけが聞こえなくて、

誤解が生じる。


オムツ姿の赤ちゃん(らしき人)が、

いつも決まったところで散歩している。


小人かよ、ってサイズの会社の同僚が、

常に拡大スクリーンを通して顔を見せる。


エレベーターの枠に体が引っ掛かって、

出るに出られなくなってもがく、1.5頭身のヒト。


伸びる如意棒が後に、忘れた頃に、大活躍。


猫は絶対、車から落ちない。


こんな小ネタは、まだまだある。





そうか、やっぱりギャグアニメ。

まんが映画。

ただ、映像のテイストがアート性を貫いて、

評価が難しい作品となっている。

いや、だからこそ、傑作なのだ。





ところで、これらの小ネタ、

一部は後程の物語の進行に関わる伏線だったりするから、

見逃すわけにはいかない。


もうとにかく、これらを考えているスタッフの姿が目に浮かぶ。

本当に酒の席で派手なゼスチャー加えながら、

制作会議をしていたのではと、思われても仕方がないと。

そう思います、私は。

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