第13話

そうした事で幽霊ながら幽霊らしからぬ、人に感知されないだけでほぼ人間な僕はこれから自分の人生を生きることにした。

味覚は感じるがトイレには行かなくても良いから、実質無限に食うことが出来る。しかし意識して味覚を失くすことも出来るし、体に食べ物は反映されないから、体も軽い多分死ぬ直前の体のままこれから先の幽霊人生を送るのだろう。しかしそれはそれで退屈しそうだけど、この肉体は時間感覚がほとんど感じられないから、常に自分が海になったかのような感覚だから飽きるとか以前として、そもそも自然と一体化している感覚だ。だがそれは自分が不慮の事故で亡くなった事なので、自死や殺された場合は多分地縛霊とかになるのかもしれないと思うと勝手な事は言えない。

それよりも今は念力魚釣りに夢中である。やがて一匹の猫を発見した。その猫は衰弱していた。僕はねこにゃんに近づいた。そして念力で魚をあげた。猫は口を僅かに動かし目に光を少し宿し生きる力を振り絞っていた。

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