蒼い星に刻まれた刑
- ★★★ Excellent!!!
「処刑」の名のもとに押し殺された夢が、まだ息をしている。
物語はサバイバル・アクションの形を取りながらも、その奥底には、禁じられてもなお宇宙を求めてしまう抗いがたい想いを感じました。
物語はひとつの結末を迎えますが、謎はそっと置かれています。
地球に残されたロボット群の正体は何なのか。
死刑囚を管理する「担当」とは何者なのか。
そして、蒼き星で生き延びた彼らは再び宇宙へ手を伸ばせるのか。
ティールとシェーナが立った蒼い星は、処刑場ではなく、未来への入口のように感じられました。
そして、タイトルとキャッチコピーには壮大さと美しさがあります。
虚数遺伝子さんの他の作品もそうですが、短い言葉で綺麗に響かせるセンスが好き。