第2話 がんばる、という回数
社会人って、がんばるの集大成だわ。
という気持ちがまた、疲れをどーんと増すのである。
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がんばる、と言う回数
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「PCスキルをがんばります!」
「先輩のように技術を磨くのをがんばります!」
「とにかくがんばります!」
…という熱血な言葉を今まで何回、
言って、または聞いてきただろうか。
たぶん「がんばる」と言う密度と頻度は
子どもVS大人だと、圧倒的大人の快勝だろう。
だって便利な言葉じゃないか。
テキトーに流したい時も、
面倒くさい人の相手をする時も、
偉い人にいきなり声をかけられた時も。
これほど端的にやる気と元気と、
とりあえずの愛想と無敵の笑顔を
おまけで付属させておくに足りる
金メダル的な言葉はないだろう。
とりあえず社会人になるにあたって
身に着けておく言葉第一位
「がんばる」
でいいと断言できる。
…この世に星の数ほどあるビジネス書も、
きっとこの4文字にまとまるんじゃないか?
という睨まれまくりそうな案が浮かぶくらい
「がんばる」と言うことに疲れてしまった。
日常が連綿と続くと、ささやかな言動でさえも
疲労の種になる。
言うほど「がんばる」のは難しい。
言葉にするほど、実現させるのは簡単じゃない。
だから最近は「がんばる」を
めちゃくちゃ偉い人の前でしか言わない言葉
に、自分の中で格上げした。
とってもゴマがすりやす…いや、印象を手軽に
良くしやすいからね。
ここぞという時に「がんばる」と言う。
いいのだ。誰も前でもない社会人生活場面で
がんばらなくても。
自分の休みを削って、業務の勉強を切り詰めなくても。
偉くない人の前では「ほどほどにやります笑」
と言ってしまってもいい。
そうすると、少し、日々の社会人生活が楽になる。
気がする。
この気がする、という些細な感情の受け止め方が
疲労の軽減に効くのだ。
あなたも騙されたと思って、ぜひ
「がんばる」と言う回数を減らしてみてほしい。
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