第22話
「イタリアンだけど、パスタはあるよね?」
「あるぞ値段もそんなに高くなくて、かなりのクオリティだ。本場の高級イタリアンまではいかないが。だけどあそこのパスタは気に入るはずだぞ」
多分あそこと同じ料金くらいで、美味しい店はないだろう。もっと高い料金のところなら、さらに美味しいところはあるんだが、秋葉だとそこがナンバーワンだ。今度はドレスコードがしっかりしている本場のイタリアンに行くのもありかもな。
「そうなんだこっちて駅前だよね?駅前で美味しい店があるなんて珍しいね」
お店はUDXにあるから、そこまで美味しいのかと疑問に思うかもしれないが、あそこは結構美味しい料理がある店舗が多い。秋葉で食べるところに困ったら、そこに行っとけというくらいにな。
「UDXにあるんだよ。あそこはフードコーのように思えるかもしれないが、結構美味しい店が多いんだ。あくまで店が多いから安っぽく見えるだけでな」
「UDXで食べたことは確かにないかも。まぁそもそも秋葉で食べること自体が少ないけど。御茶ノ水とかに行くからね」
「まぁ確かにあの辺は高級料理で美味しいところが多いからな。ビジネス街だからだろうが」
御茶ノ水駅周辺はイタリアンで美味しい店が多い。それはイタリアンに限らず他の国の料理もだが。あそこはお金を持っている人が多いからな。デートにも良く使われる。ちなみに俺はフレンチが好きだ。本格的な感じのな。
「そうだね、収録帰りに良く食べてたりしてたかな」
るなももアイドルとして売れていて、家自体もお金持ちだから、幼少期からいいものを食べてきたんだろう。俺はたまにしか高級料理は食べないが。むしろサイゼの方が好きである。るなももサイゼは好きだから、庶民の味が分からなくはないと思うがな。
そんなことを考えていると、UDXに着いた。相変わらず立派なビルだな。秋葉で独特の存在感を出している。秋葉のビルは基本的には年期が入ったものが多く、近代的なビルは少ない。だからUDXは余計に存在感が増すのだ。
「それじゃ入るか」
「そうだね」
俺達はエレベータを上り中に入り、イタリアンの店に向かった。少し歩くとその店に着いた。るなもは中を見て感嘆の声をあげる。
「うわー都内の洞窟みたい。洞窟に色々と装飾を加えたように感じるよ」
「おしゃれだろ。秋葉にもこいう店はあるからな。だからリア充のカップルとか観光客も秋葉の観光の後にこいうところに来るんだが」
まぁUDXの中に入って、店を探してるときに見つける感じだと思う。そうじゃなきゃここを見つけるのはなかなか難しい。俺もいい店ないかなと思って探していたら見つけた感じだし。
「それじゃ入るか」
「そうだね」
俺達は店の中に入った。空いている席に座ると、メニュー表を見始めた。何にしようかね。ピサの気分だからマルゲリータにするか。るなもはうーんと悩んでいる。パスタも色々あるからな。
「カルボナーラにしよう」
「それじゃ決まりだな。すいませーん」
そう言うと、店員さんの一人がこっちに注文を取りに来た。俺達は選んだ料理を頼むと、少々お待ちくださいと言って、店員さんは厨房に向かった。それにしてもるなもは変装してるとはいえ、比較的カップルや外国人が多いこの店でもその美少女さが際立っている。いろんな男がるなもを見ている。それにたいして、彼女は不機嫌になっているが。それに気づかないほど彼氏はるなもに夢中になっている。
るなもと話していると、頼んだ料理がやってきた。やっぱりどれも美味しそうだな。
「それじゃいただきます」
「いただきます」
俺はマルゲリーターを食べるトマトの味がして、チーズがいいアクセントになっていて美味しい。やっぱりイタリアンといったら、ピザだよな。るなもも美味しそうにカルボナーラを食べている。
やがて食べた終わると、俺達は今日の収録の会話をし始めた。
「あれから大丈夫だったか?」
「あの後雰囲気は悪くなったけど、芸人さんがうまく和ませてくれて、問題は起きなかったよ。相変わらずオタクをバカにするような構成だったけど。あれからみんなが想像するオタクばっかしに取材をして、面白おかしく言っていたのが、気に入らなかった。だから私あの番組にはもうでないよ。私たちを支えてくれているオタクをバカにするんだもんね」
その方がいいだろうな。オタクをバカにすると、炎上するし、オタクからの人気もなくなって、アイドルとして終わる。だからテレビでのあの発言はオタクからの支持を得られる格好の機会となっただろう。アイドルオタクだけでなく、アニメオタクもファンにしただろうしな。きっともッと人気がでるようになるだろう。
「それが賢明だな。あれからあのアイドルからアプローチされたか?」
「なんでかばったのとか、俺の方がふさわしいとか言っていたから、見た目で人を判断する人は好きではありませんと言って、共演NGにすることにしたよ」
まぁ人気アイドルとはいえ、MCは持ってないから、実質的なダメージはないだろう。それからるなものさっきの収録の愚痴を聞いていた。そんなことをしてると、あっという間に時間が経って、あまり遅すぎるのは良くないなと思って、俺達は帰ることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます