無限仙姫の壊星
鍋島小骨
01:魍魎と人喰い
人も通わぬ原野の果て、
逃げ帰る従者たちを追えば王命に背く。そもそも道すらない山中を歩けるような体力を持ち合わせない。宮中ではまるで
人喰い男は斐虎山の怪物を
どんな男か知らぬが本当に人を喰うのならば、自分の命数もここまでであろう。
何度となく毒を盛っても死なぬこの身を喰わせることで、人喰い男をも斃そうと女王はお考えなのであろう。我が血を舐めた者が三日三晩の高熱で死んだことは記憶に新しい。
我を喰らえば死ぬる。
だからとて命乞いするつもりは
ただ、人喰い男が気の毒だと思った。善いことをしたのであろうに毒を
我を喰らえば死ぬるぞ。我が血肉は猛毒じゃ。
人喰い男であろうとて人である以上、知る権利も選ぶ権利もあるはずである。
物音に気付いたか、山腹の崖に掘られた洞窟式の
その男、
*
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