折れた翼でも
僕の翼は折れている
折れ曲がり変形しバラバラに砕け
最早姿形すら視認できないほど散り散りになった
チリチリと身を焦がすような感覚
ヒリヒリと喉を焼くような感覚
ジリジリと締め付けられるような感覚に
少しの胸の温かさと
背中のむず痒さが混ざり合い
僕の中で君の存在感が増していく
僕の翼は内側から生成されたものと
他者から吸収したものと
他者から譲り受けたものと
他者から託されたもの
それらが羽根となり構成されている
翼が再構築される期待
存在感を増していく君が
少しの胸の温かさと
背中のむず痒さの正体
終わることなどできない
終えることなど由とはできない
まだ続けていたい
終わることなどできず
終わることなど由とはできず
続けることなどもできず
続けることなど由とはできず
ついには飛ぶことすら忘れ
飛び方すら焼却された僕の翼よ
今一度現れてくれ
飛ぶのだ もういっぺんだけ
ただもういっぺん飛び上がってくれれば
きっと数多の縁が風となり
初心の地へと
見知らぬ高台へと
果てない荒野へも
運んでくれるだろうから
もういっぺんだけ
飛んでみようじゃないか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます