もしも一緒の世界だったら~

五布団 睡

第1話 買い物

(待ち合わせここだよね…)


メッセージの画面を見て私は周りを見渡しグオン先輩とボルテクス先輩を探す。


(どこにいるんだろう?)


「きゃー、かっこいい」

噴水の前では人だかりができていた。


( 誰か有名な人でもいるのかな?)


隙間から見ようとしたら知っている顔が2つ


「ごめんね、俺たち約束してる子がいるから」

なんとグオン先輩とボルテクス先輩だった…


(か、かっこいい……!)


私服のグオン先輩とボルテクス先輩は系統は違うが有名な人みたいで輝いていた。

心の中で叫んでいるとボルテクス先輩と目があった。


「すずちゃん!」


ボルテクス先輩は手を挙げ、私の方を嬉しいそうに見る。

すると周りにいた女性達が一斉にこっちに目線を向ける

私は、恥ずかしくなり、早足で逃げるように去った。


(ど、どうしよう逃げてきちゃた…)


木の影に丸まり私は考える。

どうやって謝ろうか考えていたら


「?いたいたこんなところにいたのお姫様」

振り返るとボルテクス先輩とグオン先輩がいた。


「ご、ごめんなさい…」


私は立ち勢いよく頭を下げる。


「いいよ、注目されるの苦手だもんねお姫様」

ボルテクス先輩は私に近づいくると私の右手にちゅとキスをする。


「ぼ、ぼ、ボルテクス先輩///」


びっくりして固まっていると横にいたグオン先輩は


「立花くん俺もしたほうがいいのか?」

と不思議な顔をして見ていた。


「いや…、」

しなくても大丈夫ですと断ろうとしたが遮るように


「グオンくんもやってみて」と

ニヤニヤしてボルテクス先輩は言う。

それを聞いたグオン先輩は頷くと私の空いている左手を持ち

「姫様」とボルテクス先輩同様手にちゅとキスしてくれた。


恥ずかしさで下を向くとグオン先輩が心配してくれた


「立花くん大丈夫か?」


「は、はひ、大丈夫ですぅ」


「ふふ寒いから早くお店に入ろうか」

ニヤニヤしたボルテクス先輩は歩き出す。

慌ててボルテクス先輩のあとを追いかける。


「あ、あの今日は…」


何故呼ばれたか聞いてないのでボルテクス先輩に聞こうとボルテクス先輩を見る。


「今日は買い出しだよ」


「?何の買い出しですか?」


「もうすぐクリスマスだろ、クリスマスパーティをしようと思いその時に必要な食材や飾り付けを買うだ

飾り付けは苦手で立花くんにお願いしようとボルテクスくんと話して決めた」


(クリスマスパーティ!)

パーティなんて初めてのことに私はウキウキした♪


「ふふ、楽しみだね♪

来週の木曜日に俺たちがいつも使ってる会議室でやるんだ

もちろんすずちゃんも参加するよね?」


「は、はい勿論です!」


「じゃあどうしようか?飾り付け

そうだ、水曜日は一緒に飾り付けしよか!」


「はい!」


「ついた、ここ」

目の前には最近できた大型ショッピングセンターが建っていた。


「わぁ大きいですね!」


「来て見たかたんだよね

さぁお姫様はぐれると行けないから手を繋ごうか?」


そう言うとボルテクス先輩は王子様のように右手を出し、私の手を握る。

ボルテクス先輩にドキドキしてしまう。


ショッピングモールでは昼ご飯を食べたり、クリスマスパーティに使う飾り付けを買う。


「無事買えましたね!

他にみたいものはありますか?」


「もうないな」


「俺もないかな」


「あ、あの私ハンドクリームが欲しいのですがお時間大丈夫ですか」


「もちろん」


いろんなハンドクリームがあり、迷っていると横からボルテクス先輩が顔を出した。


「みてこれすずちゃんに合うと思う!」

ボルテクス先輩が手に持っていたのは金木犀の香りのハンドクリームだった。

黄色とオレンジの色合いも可愛い。


「わぁー可愛いです!」

手に取り少しハンドクリームを出す。


「いい匂いです~」

手を鼻の近くに持っていくとボルテクス先輩が私の手をとり匂いを嗅ぐ。


「うんいい匂い♪」


「立花くんこれは」

グオン先輩が持ってきてくれたのはピンクと緑の花柄のハンドクリームでフラワーの匂いだった。


私は違う手にクリームを少し出すと匂いを嗅ぐ。


「とっても素敵な匂いです」

でも2つも買えない…どうしようせっかくお2人が選んでくれたハンドクリームなのに…


「ボルテクス先輩、グオン先輩今日はお金がたりないのでまたにします選んで下さりありがとうございます

私は2つのハンドクリームを持って元の場所に返そうとするとハンドクリームに手を伸ばすと



「それすずちゃんにプレゼントするよ」

ボルテクス先輩はそういうと金木犀のハンドクリームを手に持つと会計へと向かった。


「そうだな今日買い出しに付き合ってもらったお礼だ」

もう1つのハンドクリームをグオン先輩が手に取り会計へと向かっていた。


「はいどうぞ」


「気に入って貰えたら嬉しい」


「え、ありがとうございます!

大切にします!」


ハンドクリームを受け取り私はボルテクス先輩とグオン先輩と別れた。


寝る前にハンドクリームをみて私は幸せな気分で眠りについた。

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もしも一緒の世界だったら~ 五布団 睡 @fubosann21

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