パート3:霊晶の輝き

時空の狭間の祭壇。

雷雲峰と時皇の戦いが、頂点に達していた。

銀光の剣気と緋炎の霊気がぶつかり合い、空間が震える。

時皇の剣が時間を歪め、雷雲峰の動きを封じる。

「汝の力、俺の剣には及ばぬ!」

時皇が嗤い、剣を振るう。

空間が裂け、雷雲峰の剣が空を切る。

緋炎の血が滴り、体が軋む。

弟子たちが叫ぶ。

「師匠、負けるな!」

風翔と月瑠が剣と双剣を振り、時空衛士を切り裂く。

「師匠、俺たちがついてる!」

「風翔、しっかりしなさい! 師匠を援護するわ!」

岩虎の大槌が地面を割り、衛士を吹き飛ばす。

「ははっ! 師匠、ぶちかませ!」

霧花の槍が旋風を巻き、陣を守る。

「師匠の道、私も戦う!」

蒼羽の矢が霧を貫き、衛士を仕留める。

「師匠、俺の矢で道を開きます!」

翠蓮が薬草を撒き、仲間を癒す。

「皆の心、負けないよ!」

雷雲峰は弟子たちの声を聞き、深蒼の瞳に力を取り戻す。

「風翔、月瑠…お前たちの絆が、俺の力だ!」

量子霊神の粒子を限界まで活性化。

体が軋み、緋炎の血が滴るが、意志で耐える。

「時斬乱舞・無窮!」

新たな奥義が炸裂。

銀光の剣気が時間軸を切り裂き、時皇の剣を弾く。

時皇が後退し、驚愕の声を上げる。

「何…この力は!」

風翔と月瑠が叫ぶ。

「師匠、今だ!」

二人の剣気が共鳴し、時皇の結界に亀裂を入れる。

雷雲峰は叫ぶ。

「絆が、時間を超える!」

量子霊神が告げる。

「時空霊晶は、絆の力で活性化する。掴め。」

雷雲峰は祭壇の霊晶に手を伸ばす。

銀光と緋炎の光が、彼の手を包む。

時皇が叫ぶ。

「霊晶は俺のものだ!」

彼の剣が雷雲峰を襲うが、風翔と月瑠が盾となる。

風翔が剣を振り、叫ぶ。

「師匠、霊晶を!」

月瑠が双剣で時皇を牽制。

「風翔、守るわ! 師匠、急いで!」

雷雲峰は霊晶を握る。

量子霊神の粒子が共鳴し、時間が停止。

雷雲峰の深蒼の瞳に、武林の未来が映る。

「この力…武林を救う!」

時皇が最後の力を振り絞る。

「まだだ! 狭間は崩れる!」

祭壇が震え、空間が崩壊し始める。

雷雲峰は叫ぶ。

「全員、陣を固めろ! 脱出する!」

弟子たちが鉄壁陣を組み、崩れる祭壇を駆け抜ける。

風翔と月瑠の剣が、岩虎の大槌が、蒼羽の矢が、霧花の槍が、道を切り開く。

翠蓮が薬で仲間を支え、叫ぶ。

「皆、生きて! 師匠、導いて!」

雷雲峰は霊晶を握り、銀光の剣気で瓦礫を切り裂く。

一行は狭間を脱出し、武林大陸の荒野に立つ。

銀光の朝日が、霊晶を照らす。

雷雲峰は弟子たちを見回す。

「皆、よくやった。霊晶は俺たちの手にある。」

風翔が笑う。

「師匠、すげえ! 俺たち、最強だぜ!」

月瑠が微笑む。

「風翔、今回は悪くなかったわ。」

岩虎が豪笑する。

「ははっ! 師匠、俺、もっと強くなるぜ!」

蒼羽が弓を下ろし、頷く。

「師匠、霊晶の力は?」

霧花が槍を握り、言う。

「仲間と掴んだ勝利。私、誇らしいよ。」

翠蓮が微笑む。

「皆の絆、最高の薬だね。」

雷雲峰は霊晶を見つめ、言う。

「この霊晶は、武林の運命を変える。だが、真の戦いはこれからだ。」

量子霊神の声が響く。

「霊晶は、武林の新たな敵を呼び覚ます。準備せよ。」

一行は荒野を後にし、霊峰道場へ戻る。

銀光の朝日が、道を照らす。

武林大陸の新たな戦いが、幕を開けようとしていた。

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