美 - se・tsu・na・i -

沙華やや子

美 - se・tsu・na・i -

わたしがこの度お話ししたいのは巨匠小津 安二郎おづやすじろう監督の「浮草うきぐさ」です。


フィンランドのアキ・カウリスマキ監督にも多大なる影響を与えたと言われている小津作品。あ、ちなみにカウリスマキ監督の作品も滅茶苦茶スキで、ほとんどを観ています。


あちこちと、話が脱線しますが、わたしが一番一番好きな映画は!大島渚監督の「愛のコリーダ」ですよ!スキすぎます。

ただ・・・今回は「浮草」についてお話ししてみたくなりました。


もーーーーーーーーーうね!きょうマチ子さんの美貌にまずため息ですよ!

旅芝居の一座の座長である駒十郎こまじゅうろうの女が京マチ子さん演じる一座の看板女優スミ子です。一座はある港町に着くんですよ。そこには駒十郎の別の女(おおよし)とお芳が生んだ息子が居る訳です。息子はもう立派に成人しています。スミ子は

お芳に嫉妬しある悪い企みをします。


わたしのイッチバン好きなシーンはここです。

駒十郎の息子に仕掛けたスミ子の罠が露わになってしまった時

知った駒十郎がスミ子を殴るんですよ。すごい気迫です。ええ、ええ殴られるスミ子のほうもですよ。背景が土砂降りでね、木造の古い家屋の軒先が粋なんです。それだけに なんとも悲しいです。

あのシーンは忘れられません。


あんまりストーリーを話すとネタバレになってしまいますので、物語りについてはもう言わずにおきます。


わたしは、ラストシーンもたまらなく気に入っています。お話の終わり方です。


小津監督の作品は、人間の泥臭い息遣いと切ないまでの愛とユーモアが含有成分ですね。


ちなみにカウリスマキ監督の「浮き雲」という作品は小津安二郎の「浮草」のオマージュではと言われています。


「浮草(1959年)」たくさんの人に滅茶苦茶おすすめしたいです。


惹きこまれている内にあっという間に物語りが終着駅へと向かう。ステキです。

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