<第1話「新任教師ですって!?」を読んでのレビューです>
物語は、冒険者を夢見る少女エリーシャが、ひょんなことから冒険者アカデミーの教師に仕立て上げられてしまうという誤解から始まります。軽妙な語り口で進む導入は、ユーモラスでありながらも、舞台となる学園の空気にひりつくような緊張を加え、読者を一気に巻き込みます。
「ぁー……俺がレオナルドだ。”補佐”なんかどう扱ってよいのかわからんのだがー、まあー、よろしくー」は、形式的な挨拶でありながら、その緩慢さや舌打ちを含んだ態度には、単なる教師役の紹介以上の伏線が仕込まれているように感じられました。この軽さの裏に潜む不穏さが、後の展開を期待させる効果を生んでいます。
誤解による転機から、未知の役割に立たされる主人公。その状況を笑いとして描きながらも、同時に物語の奥に張り巡らされた緊張の糸を読者に意識させる。この均衡の巧さに、先を追わってしまいます。