もっと続きを読みたいです…。もっと読んでいたいと思わせる美しい文章と展開。感情表現も情景描写もとてもきれいで、良いものを読んだ!という充実した読後感を得られます。ここに辿り着けたことに感謝。
いささかとっつきにくい時代である。しかし中大兄皇子などマンガにもある。この短編でたくさんの人にこの時代のことを知ってもらえると思う。
飛鳥時代なのにトロフィーワイフという言葉を持ってくるセンス。飛鳥時代なのにゴシップ。飛鳥時代なのに読みにくい漢字は少ない。これから出てくるであろう返歌が楽しみである。
たをやかなる姫君の、心のままに書きし給へる麗しき文のたたずまひ、いとやさしくして、さながら白き御酒のごとく、ほのかに人を酔はすめる。田舎より上り来たりたる、なほはかなげに見ゆる娘、これを読みて、「さすがに都の文は、いとこまやかなる所まで心ばへありけり」と、感ぜられけり。