彡(゚)(゚)「天空の城ラピュタ」

@NaNa-NaNaShi

第1話 入社そして出会い

1985年10月21日


(´・ω・`)「ボクは木原ヒロカツ」

25歳の新人アニメーターだ

ボクは今日からここ

産まれたてのアニメ制作会社“スタジオジブリ”で働くことになった


(´・ω・`)「うわぁ!」

初めて足を踏み入れたジブリ

広々としたフロアにはアニメーターたちが使う机がたくさん並んでいた


(´・ω・`)「凄い……」

その数、およそ20台

職人の手で作られた特注であろう動画机だ


カリカリカリ


(´・ω・`)「あ!あそこに座っている人は……」


彡(゚)(゚) カリカリカリ


彡(゚)(゚)←宮崎 駿

“アルプスの少女ハイジ”や“未来少年コナン”の製作に携わり

“ルパン三世 カリオストロの城”で監督デビュー

最近では“風の谷のナウシカ”を手掛けたアニメ界の鉄人


(´・ω・`)「木原ヒロカツです」

(´・ω・`)「これからお世話になります。よろしくお願いします。」


彡(゚)(゚)「……よろしゅう」


宮崎監督は机から顔も上げず

「邪魔するな」と言わんばかりの感じでボソッとつぶやいた


(´・ω・`) .。oO(宮崎駿はこうでなくっちゃ!)

ボクは彼に憧れてアニメ界に入ったと言ってもいい


宮崎駿は怖い人という噂は耳にしていた

恐ろしいエピソードとして

アニメーターが出来上がった作品を宮崎監督に見せたら

原画をパラパラめくって、そのままごみ箱に放り込んだとか

目の前で真っ二つに引き裂いて捨てたや


彡(゚)(゚)「大きいホッチキスを持って来いや」

と言って、わざわざ四隅を留めてから捨てたといった逸話が流れていた


(´・ω・`) .。oO(だからボクはこのぶっきらぼうな返事に……)

ついにあの宮崎駿と一緒に仕事ができると実感した


(´・ω・`)「宮崎監督……」

彡(゚)(゚)「その呼び方は止めい」


(´・ω・`)「え?」

彡(゚)(゚)「ワイは一介のアニメーターや、名前で呼べい」


(;´・ω・` )「は、はい」

宮崎さんはそのまま黙々とただひたすらに作業に戻った


(´・ω・`) .。oO(なにを書いているんだろ……)

宮崎さんの机には空ばかりの写真が貼ってあった


(´・ω・`) .。oO(いや、これは……雲だ)

なるほど……新しい映画は“雲”を描く作品なんだな


(´・ω・`)……

(´・ω・`)「ボクはいったい何の作品に携わるんだ??」

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