「長過ぎる生は意味を失う」
という真実を突きつけるお話。
限られた寿命の中でなら、光サイドのように「生きる」ことそのものが希望になり得るけれど、本来の寿命を超えて1人だけ「死ねない」となると途端に、絶望に変わる。
絶望の中で生き続けるのは、果てしない苦痛でしかない。
遙か昔から永遠の命を求める者がいるけれど、社会の中で生きる人間が永遠の孤独に耐えられる筈もなく、幸せになどなれない。
社会に関わり続けられればちょっとは違うかもしれないけれど、人間は異端を嫌う傾向が強いから、それも難しい。
光サイドの主人公も、闇に堕ちる可能性がある訳で……。
我々に寿命がある事が救いと感じる物語です。