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げたのだった。
目覚めると案の定彼はいなくなっていた。
周りを見渡しても誰もいない。
僕の心に残るのは喪失感だけだった。
でも彼が言っていた。
悲しい別れと思ってもいつかはまた出会う……と。
それを信じて私は歩き続ける事しかできないのだ。
まあ自転車だから走るが正しいか。
僕の中の生きる理由で浮かんだのはそれだけだった。
こうして僕は宛もない旅を始めた。
漕いでは休み、漕いでは休みをただ毎日繰り返す。
ただ彼に会いたい……それだけが僕の原動力だったのだ。
しかし僕の体も限界を迎える。
休もうと思い砂の上に寝そべった時。
体から根っこが生えたようにそこから起き上がれなくなると同時に倦怠感と脱力感が襲う。
僕もそろそろ限界か……と1度目を瞑
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