第2話 私はきっとフレキシタリアン


 10年くらい前かな〜、スペインに住んでた時、ある日突然肉が嫌になってベジタリアンになったんですよね。


 その頃の友達にベジが多くて、ヨーロッパではどこのレストランに行っても必ずベジメニューがあるので、とてもやりやすかった。


 まあベジやヴィーガンになる理由は人それぞれで、宗教上の理由とか、動物愛護とか環境保全とか、健康のためとか。私は、「肉食べ過ぎてると肉になりそう」という謎の理由+野菜が大大大好きなので、健康のことも考えてベジになりました。


 「肉とか魚食べたーーーい!!」ってなるかな、と思ったら、意外とそんなこともなく。「案外イケるじゃん」と、その頃から食に気を使うようになりました。



 でも、日本帰ってきたら、これがすんっっごくムズい。そもそも周りにベジとかいます?ほんっと一部の健康志向の人とかじゃないすか?


 まあレストランに行ったら、ほぼチョイスは「肉」or「魚」に限られますよね。


 「ミートソースのミート抜けますか?」と真顔で言ったら、無言で般若みたいな顔された。


 アカン。日本の料理には大体「ダシ」が入っていて、それは魚である。側から見て肉がなさそうに見えても、スープやソースに、だいたいチキンエキスやポークエキスが。


 しかしここまで厳密にやってると本当に困るので、私は「エキス」はOKにして、「ペスカタリアン」になることにしました。


 ペスカタリアンとは、野菜・卵・乳以外にも「魚」は食べるよ。ってやつ。


 そうすると、食べれるものがグンと増えました。


 日本はもともと鹿や猪といった山の動物以外、肉を食う文化はあまりなく、みんなペスカタリアンだったんですよ。牛・鶏・豚といった家畜を食べる文化は近代になってから。



 しかしある日。トンデモナイ事件が起こった。


 原因は私のADHDにある。「冷凍庫にしまった筈の、冷凍シーフードミックスが、しまわれておらず、1週間家を空けて帰ってきたら、腐敗した海の産物とその悪臭によって、米も乾物も粉物も全てが汚染されていた」(真夏の出来事) という恐ろしいもの。


 「死んだ魚の匂い」ってこの世で1番キツいんですよ、知ってました?


 そしてその日からシーフードがトラウマになった私は、寿司も刺身も食べれず、ボンゴレパスタも食べれず。


 日本でベジタリアンになるには、まず生活にある程度の「時間」がなければならない。なぜなら、自炊が基本だから。


 しかし、当方、忙しいときはとことん忙しく、「くそお!やってられっかよ!」と、ある日ファミチキを買い食いして齧り付いた。


 う、旨い……!!!



 チ、チキン、旨い!!!!



 その日からだろうか、私は特にベジタリアンでもペスカタリアンでもなくなった。


 そう、ポヨタリアン。「鶏」は食べるよ。っていうやつです。

 

 と、言いつつ。最近になってはもう吹っ切れて、ハンバーガーとか普通に食ってるから—————


 そう、私はきっとフレキシタリアン。


 フレキシタリアンとは何ぞや?基本はベジタリアンだけど、その時々に応じてたまに肉や魚も食べる「フレキシブル」なタリアンです。(本当にある概念ですよ)


 と、いう話を友達にしたら、


「なんでもいいがな!!!!普通にココス来とるやないか!!!」


 と、つっこまれました。



 いや、美味しいものは食べたいじゃん??バランスよ、バランス。


 

 

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