平和を楽しむ元魔王、今世こそ最高の日常を手に入れる！✨

第四話のゼノスに正体を見抜かれてしまうシーンがめちゃくちゃ熱かったです。主人公が「元魔王」としての力を隠しながら必死に学園生活を送っていたのに、ちょっとした観察眼で全部バレちゃうところが、すごく人間くさくてドキッとしました。しかもゼノスがそれを「親友だから」と秘密にしてくれるのが、本当にあたたかい。信じてもらえるってこんなに心強いんだなあって感じます。

一方、第七話では学園を離れ、新しい配属先へ向かう主人公の姿が描かれていて、「平和な時代を楽しむ」という彼女の決意がしっかりと感じられました。前世で犠牲を払いながら願った「魔族と人間の共存」を、今世でようやく見ることができる。その喜びが伝わってきて、なんだか読んでるこっちも胸が温かくなります。

全体を通して、「強大な力を持ちながらも、それを誇示せず、仲間と絆を築き、静かに平和を守ろうとする主人公」という姿がすごく魅力的でした。力を振るう爽快感よりも、人との信頼や約束を大切にする雰囲気が、優しい余韻を残してくれます。