第三話 驚き桃の木山椒の木



完食



侍、商人、町人はカレーライス甘口をほぼほぼ同時に食べ終わる。



三人は水を口にする。



ん?むむ!



町人

おっ、こいつは!



商人

ほほう!

単なる水や無い、なんやコレ?



平田

そちらはレモン水と言いまして、西洋柚子の一種?を搾った水です。



いやはや、食べ物も変わっておるが、水まで変わっておるとはな!

正に馳走であった!



町人

こいつぁー、参ったな!



商人

ふーむ、コレは一杯、お値段はなんぼでっか?



平田

いえ、そちらはお代は結構です。



町人

おいおい、あんたぁ、こんな珍しい品、出しといてタダって無茶があるってもんでぇ。



うむ、その通りじゃ、約束通りに褒美を渡そう!



平田

いえ、お代は料理を覚えて頂く事でお願いします。



町人

そうは言ってもあっしは大工で料理人じゃねーぞ?

御二方も料理人には見えねーし、無茶じゃねーかい?



うむ、儂も食べるだけで、料理は「とんと」であるな。



商人

わても料理の方は・・米を炊いたり、味噌汁が精一杯や



平田

いえ、全然簡単なんですよ。

味噌汁の方が難しいかも知れませんね。



馬鹿を申すで無い。

先程のカレーライスなる物が味噌汁と大差無いなどと・・冗談も程々に致さぬか。



町人

仰る通りでさぁ!誰が見ても味噌汁とじゃ、手間暇が違い過ぎるってもんでぇ



商人

そんなに簡単に出来るんやったら、家でも食べるし、売りに出しますわ!

かなり儲けまっせ!



確かに算盤を弾かずとも大金持ちになれるのが判るのう



町人

・・今、教えて頂けるんで?



平田

あ、はい、宜しければここで手洗いをしてキッチン・・厨房にどうぞ。



三人は胡散臭さより興味の方が勝ってしまい裏手に回る。



商人

えっと、手洗いって水を張った桶も何もないや無いですか?



平田

あっ、失礼しました。



蛇口に手を出すとセンサーでジャーっと水が出る。



三人は驚く!!



どうなっておるのじゃ?



町人

コレも南蛮渡来の何かって事かい?



平田

えっと、ハイそうです。



商人

コレもゴツイなぁ



手洗いを終えて厨房に入ると三人はまたして驚愕する事になる。



商人

何やコレ!?

見た事も無いモンが仰山あるで!



なんと!見た事も聞いた事無い様式であるな



町人

まるで別世界じゃー無ぇかい!

一歩違うだけでこりゃあスゲーな



こんな感じではカレーライスを作るまでに説明が大変だなぁと思う平田であった。




誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。   空銃

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