予言の少年だぁあれ
@RARARANND
プロローグ
ここは日本のとある田舎にある至って普通の旅館……上でお客が眠る頃……
旅館の一室には皮膚を1箇所も出していない1人の人間を囲むように数名の人が座っていた。
「北斗さま!こないだは予言と助言の方ありがとうございました!おかげで今期総理大臣になれました!」
一人の男が北斗様と呼ばれる中央の人物に向かって叫ぶように感謝を述べた.
「堤さん……あなたにはまだこれからやることがあるのです……今後も良き未来のために頑張ってください。」
北斗様と呼ばれる中央の人物は男なのか女なのか、若いのか年老いているのか判別ができない、無理やり例えるのであればボイスチェンジャーで声を変えた時に近いような声色で優しく告げた。
そのほかの人々は何も言葉を発することはなく……ただただ黙っていた。
「遅れてすみません」
その言葉と共に1人の女が部屋へと入ってきて北斗様の周囲の空いている部分に腰を下ろした。
「北斗様に呼ばれて遅れるなんてよっぽ秘密結社も忙しいようですね!」
遅れて来た女を堤と呼ばれる男は怒鳴るようにからかった。
「すみません……今回遅れたのに組織は関係ありません……完全に私情です……」
堤の批判に対して女は謝罪を述べ、深々と頭を下げた。
「堤さん……あまり夜刀神さんを責めないでください……夜刀神さん……出産直後というのに無理させて呼び出してしまい申し訳ありません……あなたには私のお傍付きを準備していますので体調面で何かあればすぐにその者に伝えてください。」
北斗様のその言葉に堤という男の顔に驚愕が浮かぶ。
夜刀神と呼ばれる女性は一見毅然として見えているがよく見ると顔色は青白く、冷や汗を大量に書いていて、赤色の着物の下半身部分は着物の色で分かりにくいが赤黒いシミがあるのがわかった。
そのことには堤以外の人々も驚いたようで声には出さないものの反応している者は多かった。
「北斗様……ご配慮ありがとうございます。」
そう言って女性は北斗様に対して深くお辞儀をした。
「それでは皆様揃いましたし……今回皆様を読んだ訳を話しましょう」
北斗様は夜刀神と呼ばれる女性の謝罪を軽い会釈で受け取ると本題の話をし始める。
「皆さんをここに読んだ理由は……この歴史の終焉か存続が今後のあなたたちの行動……いや……1人の少年の決断にかかっているからです。」
北斗様のその言葉を皮切りにそのにいる全員に動揺が行き渡り、先程まで喋らなかった人達ですら喋りだし、その後夜が明けるまで北斗様と人々の質疑応答が続いた。
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