花言葉 愛の神託

もふもふ

第1話

「花言葉 愛の神託」

 もふ山もふの進


4月

出会いと別れ

一つの節目になる季節


大量の桜が咲き乱れ、虫たちは凄まじい勢いで地面を突き破り無尽蔵に出てくる


タンポポ畑には数億輪ものタンポポの花が開き、おびただしい人数のタンポポ業者が血眼(ちまなこ)になって花を奪い合う それもまた4月の風物詩と言えよう


タンポポって発音が可愛らしいと思う


繰り返して発音してみよう


タンポポ


タンポポ


タンポポ


男性器とは何の関係も無いが、連想してしまいそうになる

それもまたタンポポの魅力だ


タンポポの花びらを集めてベッドに敷きつめて、そこに飛び込むと幸せな気持ちになれるだろうか


試してみようかと思い、タンポポを集めているうちにふと、敷き詰めるよりも、炙る方が気持ち良くなれるのでは?と私の中のゴーストが囁いた


誘惑には抗えなかった


かき集めたタンポポの茎を炙り、煙を吸い込む


宇宙というのはこんなにも美しいものだったのか


生命の尊さ、産まれてきた奇跡、全てに、ただ、感謝を捧げよう



この世界はこんなにも素晴らしい、そう私がいくら訴えても、


素敵な宇宙船、地球号の仲間であるはずの警官は私を解放してくれない


私が何をしたというのだ



私はただ、愛という名のもとに神託を伝えたいだけなのに


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

花言葉 愛の神託 もふもふ @mohumohuuuu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る