ある日の帰り道(超ショートショート)
なるみやくみ
第1話
あれは買い物に出かけた帰り道の出来事だった。
ある建物の前にパトカーが停まっていた。
なんだなんだなんだ。
野次馬根性を丸出しにして恥ずかしいが、何が起こったのか確認せずにはいられなかった。
警察官に連れられて建物の中から全身タイツの男が出てきた。
なんだなんだなんだ。
あの全身タイツの男は何をしたんだろうか。
不思議に思いながら眺めていると、斜め後ろのあたりに妙な気配を感じて振り返った。
もう一人の全身タイツの男が心配そうに警察官に連れて行かれる全身タイツの男を見ていた。
目が潤んでいる。
二人はどんな関係なのだろうか。
その時の私に知る余地はなく、ただただ夕日に照らされる全身タイツの男たちを見守ることしかできなかった。
ある日の帰り道(超ショートショート) なるみやくみ @kuminarumiya
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