就職

俺は借金の肩代わりに

ある人物を

殺せ

と依頼された。

と言うより

俺に断る権利などなかった。

銃、ナイフ、毒殺、撲殺、絞殺、

なんでもいい。

俺は銃を選んだ。手っ取り早いからな

改造拳銃でサイレンサーなんてない

季節は夏だ、

ヤツはある花火大会に行くようだ。

花火がバンバン上がっている間に

撃っちまおう。

銃声が紛れる。

当日、ヤツはキャバ嬢みたいな女と

VIP席にいた。

俺はなんとか紛れ込み、背後から

ヤツを

撃った。

ヤツは前屈みになりピクリとも動かない。

隣のキャバ嬢みたいな女も花火に夢中で気付いてはいない。

うまくいった。

翌日、新聞の片隅にそいつの死亡記事が載った。

借金はチャラになった。

それどころか

俺の口座に3桁の金額が振り込まれていた。

そう、

それから俺はこれを仕事にしている。

終。