服装(中華)編⑤ アンサー

 まず最初に。

 チャイナドレスは中国では「旗袍チーパオ」と言います。満州族(八旗と呼ばれた軍集団)の伝統衣装に洋装化を取り入れた、というのが通説のようです。

 そしてアオザイはベトナムの伝統衣装であり、下にズボン(「クアン」)を履きます。元々旗袍の原型もズボンを履いていたので、ズボンがある男性用のは「長衫」と呼ばれます(アオザイの由来も「長衣」という意味)。

 今回、「チャイナドレス」っぽいものの部位名称を調べたいと思い、一瞬だけ一緒のワードに入れましたが、ベトナムの方はチャイナドレスと一緒にされることを嫌がる人が多いので、気をつけたいですね(着物とチマチョゴリを一緒にするようなもの)。歴史的にもかなり複雑な関係なので、「中華」と銘打つのもよくなかったな……。

 というわけでワードから削除しましたが、個人的にアオザイが好きなのでアオザイもちょっと書いていきます(ベトナム語が翻訳アプリ使ってもよくわからなかったのもあります。ベトナム語もやりたい)。



 スタンドカラーの回でも書きましたが、まずチャイナドレスと言えば「立領(立襟)」と「大襟(前おくみ)」。

 大襟は色んな種類があって、片方にある斜線状の襟(「方襟」「圓襟」「斜襟」)から、首元から胸元に八字に切り替えがある「双襟(雙襟)」、ネックに涙型の開きがある「水滴襟」(洋服だと「ティアドロップ・プラケット」とも)。他にもいっぱいあるし、サイトによっては違うものも指しているようですが……。

 ちなみにアオザイの場合だと襟は飾りで、後ろにファスナーを使って着ていることもあるみたいです(襟で留めることもある)。

 あと、なんと言っても装飾された「チャイナボタン(盘扣パンコウ)」と立領と大襟に縁取られた「パイピング(镶滚、镶辺)」ですよね。「宕条」というドレスと別の布をあてて付ける半衿みたいなものもあるみたいです。あの小さな部分になんでこんなに胸が踊るのか。



 そして次に、チャイナドレスと言えば「スリット(「开衩(簡体字)、開衩)」。

 元々騎馬民族である満州族が活動しやすいよう、馬に乗る際の動きを妨げないために加えられたものみたいなんですが、ズボンがない今はチラリズムのための装飾となっていますね。

 pixiv百科事典にある「サイドオープンチャイナドレス」とか「サイドカットチャイナドレス」とか大丈夫か? というレベルでスリットが入っていたりします。


 で、普通はボトム部分にあたるところにスリットが入っている訳ですが。

 あの前後が分かれている部分はなんなのか?

 通販サイトを見ると、「前垂れ」と書かれていることが多いですね。特に「華ロリ(中華とロリを組み合わせたもの)」のスカートの上に、チャイナドレスの前後の部分がかかっていることが多いです。

 華ロリを作る話を以前書いたので宣伝しておきます。


晨星は後宮にて眠らない―やけっぱちオタクは物語を紡ぐ― https://kakuyomu.jp/works/16818093084375216638


 わかりやすくていいと思うのですが、「前垂れ」だと前だけしかささないのでは?

 と思って「旗袍 下の部分 名前」で検索をかけると、「コトバンク」の「旗袍」に図説付きのページがありました(『出典 中日辞典 第3版』)。


「裙长(裙長)」

日本語にすると「スカート丈」。


 ……まあ、それが妥当なのかしら……。 

 ついでにWikipedia「Áo dài」でアオザイだとなんと言うのか調べると、「Tà sau(裏側)」と「Tà trước(前側)」と出てきました。そのまんま。


 ちなみにチャイナドレスでよく見られる花の刺繍は「綉花」と言うそうです。

 チャイナドレスのボタンや刺繍の模様も、今度調べてみたいです。

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