建物(和風)編⑧ アンサー?
明治大正と言えば、擬洋風建築や西洋館ですね!
「擬洋風建築」
幕末・明治にかけて作られた建物。見た目は西洋建築、中身は従来の木造日本建築。
「西洋館」
開国~第二次世界大戦まで日本で建設された、西洋の建築様式を用いた建築。擬洋風建築のような木造建築、煉瓦造りで作られた富岡製糸場や、東京駅などに用いられた「辰野式」がこれにあたる。
「辰野式」で有名な辰野金吾は佐賀出身です。佐賀だと「旧古賀銀行」などが有名ですね。
それはともかく、わたしが知りたいのは「木の色」なので、木を使った内装がある建物を知りたいわけです。
というわけで片っ端から有名な擬洋風建築・西洋館を調べてみました。
「旧岩崎邸庭園」
擬洋風建築。木造2階建。地下室・地下道があり、ビリヤード室と洋館が地下道で繋がっていた。
主にジャコビアン(イギリス・バロック)様式を取り入れている。
(ジャコビアン様式に関してはこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16818792438190188555/episodes/16818792438835880349)
旧岩崎邸庭園の洋館には当時珍しいオーク材が使われていたそうです。
調べるとジャコビアン様式には、オーク材がよく用いられたようです。
「オーク材」
オークは大体ナラの木をいう。ヨーロッパでは広く使われ、よく家具やフローリングに使われる。
「ジャコビアン オーク」と検索すると、「ブライワックス オリジナルワックスの色見本」というサイトにあたり、「ジャコビアン」という色見本が出てきました。
それによると、「ダークチョコレートの様に強いこげ茶で、使い込んだアンティーク家具のような色」とのこと。
まさしく私が追い求めていた色! じゃあもう「ジャコビアン」でいいのか!? それともこれはこのショップ限定の色の名前なのか!?
ちなみに「ブライワックス」とは、主にミツロウで作られた1860年イギリスで生まれたワックスだそうです。
どうやら柱や家具にやどるあの艶だしは、オイルやワックスによるもののよう(そりゃそうか)。
しかし「オーク材 色」と調べると、濃いめのベージュも多い気がします。
「ダークオーク」という色もある? しかし検索に引っかかるのは圧倒的に「Minecraft」に登場する木。違うそうじゃない。
というわけで別の擬洋風建築を調べてみることに。
「旧亀岡家住宅」
正面にある「オリエル窓(Oriel window)」が印象的な建物。外見は洋館だが、実はほぼ和風建築。洋室は一間のみ。
「オリエル窓(Oriel window)」
2階から上に取り付けられた出窓。ベイ窓(Bay window)とは違い、建物の主壁から突き出ているが地面には届かない。
この旧亀岡家住宅はケヤキと焼き杉板が使われていたようです。
うーん、色味は似ているけど艶感が足りないな~。ワックスの有無なのか木材の違いなのか。
同じくヒノキも擬洋風建築に使われたようなのですが……ヒノキ材って真っ白ですね。
多くの擬洋風建築の場合は、地元でとれる木材だったようです。
ならもう、「ヨーロッパ 木材」で検索するしかない!
というわけで出てきたのがこちら。
「ウォールナット材」
クルミの木材。ジェームズ1世(ジャコビアン)時代の次の時代である、「ウィリアム3世とメアリー2世(17世紀)」時代から流行した。高級家具などに使われる。
窯乾燥すると鈍い茶色に、自然乾燥すると紫がかった茶色になるらしい。
「ウィリアム3世とメアリー2世」
1688年の名誉革命により、オランダ人だったウィリアム3世と、追放されたジェームス2世(ジャコビアン時代のジェームズ1世の孫)の娘メアリー2世の共同統治時代。
しかしメアリー2世はまもなく天然痘で死去。
短いながらも「ジャコビアン時代」とくくられる破風などのオランダ的特徴は、その後の2人による影響。
「マホガニー(桃花心木)材」
センダン科の木。赤褐色。
リージェンシー時代から高級家具や高級楽器などに使用される木材。明治時代には輸入されていた。
最近、マフィアやギャングが他人の土地や国有地で勝手に伐採して資金源にしてるらしい……。
「リージェンシー様式」
ジョージアン様式の後の様式。病に臥せっていたジョージ3世(ジョージアン時代の王)の摂政(リージェンシー)を行っていたジョージ4世からつけられた。
(こちらも参照https://kakuyomu.jp/works/16818792438190188555/episodes/16818792438835880349)
「チーク(麻栗樹)材」
シソ科の木。寺院や神社に使われる。耐水性が高いため、造船によく用いられた。
新材は黄褐色だが、だんだん茶色になっていく。
「ウォールナット」「マホガニー」「チーク」は、よく挙げられる高級木材のようです。
特にウォールナットの色が似ているな~と思うのですが、ここで「博物館明治村」の「三重県庁舎」(日本最古の県庁舎)の説明を発見。
なんと、マホガニーやチークに似せるように木材を塗っていたそうなのです(「木目塗」)。
っていうことは擬洋風建築にとっての木材って「マホガニー」「チーク」ってことに? たしかに赤褐色なイメージもあります。
碓氷シモンさまのコメントから、「ローズウッド(紫檀)」も調べてみました。
「ローズウッド(紫檀)」
マメ科ツルサイカチ属。
日本でも仏壇などに使われる。リージェンシー時代から使われる高級木材だったが、現在はワシントン条約で流通が一部禁止されているとか。
木材だと赤褐色~黒だが、「紫檀色」になると紫がった色。
うーん、すごく迷います。
とりあえず明治時代は海老茶色が流行ったそうなので、「海老茶色の木材に囲まれたお屋敷」とか言ったら自然でしょうか。
「海老茶」
マルーンとも言われる。
でも、いいのすけこ様がコメントしてくださった「飴色」もいいな~。検索をかけると「黄色」系と「茶色」系に分けられるみたいなのですが、あの艶出しはまさしく「飴」ですよね。
単なる茶色なら「鳶色」とかがありそうですが、赤みがかっていたりしたら「海老茶色」、艶を描きたい時は「飴色」かなあ。
「異国を思わせる柱廊の玄関をくぐると、床に敷かれた緋色の絨毯と、縦溝と彫刻が施された太い柱が飛び込んできた。重厚な印象を持たせる木造の柱や階段は、影が落ちた場所では黒く重く見えたが、明かりに照らされると女学生たちが好む海老茶色にも、とろりとたらした飴色にも見えた」
……文才欲しいなあ(しみしみ)。
他にも何かいい表現があったら教えてください。
和洋折衷でハイカラな木材の色の空間、本当に好きです……。
【今回の話に役に立ちそうな本】
桜井輝子『配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化 めくって旅する新しいデザインの本』クリエイティブ社
(世界遺産などの写真にある色の名前が書いてある。問題は世界規模なのでカタカナの色が多い)
桜井輝子『配色アイデア手帖 日本の美しい色と言葉 心に響く和のデザインがつくれる本』クリエイティブ社
(多分こっちの方が参考になるけど持ってない)
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