服装(悪役令嬢)編③ アンサー?
アフタヌーン(お昼)とイブニング(夜)では、ドレスコードが違うそうです。
アフタヌーンは露出控えめですが、イブニングでは首、胸、背中、腕などを露出します。ただしイブニングの場合、足はつま先まで隠すらしいです。転びそう。
ドレスコードは時代によって変わってくるのかもしれませんが、それを押さえて悪役令嬢のドレスを見ると面白い……かもしれません。
というわけで、ワードにあてはまりそうなドレスの名前を探してみました。
「ローブ・ア・ラ・フランセーズ(Robe à la française)」
フランス語で「フランス風のドレス」という意味。『ベルサイユのばら』で見られる、ロココ(バロック)時代の宮廷ドレス。
英語だと「サック・バック・ガウン(Sack-back gown)」。訳すと「袋状の後ろがゆったりした上衣」。前から見ると腰がキュッと絞られているが、後ろを見ると背中にプリーツの入った布が垂れ下がっている(ヴァトープリーツ)。かつて演劇で人気になったドレスが、画家ヴァトーが描いたことで再熱したとか。
胸元にストマッカーをつけ、袖(カフス)をフリルやレースで飾り付けた。
「ピエス・デストマ(ストマッカー)」
胸元にある、リボンなどで装飾されたパネル。ピンでブスブスさして留られていたらしい。
「ローブ・ア・ラ・ポロネーズ(robe à la polonaise)」
フランス語で「ポーランド風のドレス」の意味。
「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」と似ているが、後ろ腰の部分をたくし上げてひだを作るのが特徴。散歩する時動きやすさを求めたらそうなったらしい。
ドレープが目立つストライプ柄が流行ったとのこと。
「ローブ・ア・ラングレーズ(robe à l'anglaise)」
フランス語で「イギリス風のドレス」の意味。英語版Wikipediaでは「Close-bodied gown」という項目になっている。
正式な宮廷服ではなかったが、上層階級の日常着として使われた。ほとんど装飾がない。
フランセーズの形をしているが、上半身が体にぴったりとフィットし、後ろを膨らませるドレス。「アン・フロー」カット。
「アン・フロー」
ボディスとスカートを結合する時に使われる言葉。
ラングレーズのボディスの後ろはV字形になっており、カートリッジ・プリーツ(弾薬入れのように丸くて筒状のヒダを持つプリーツ)によって膨らんでいる。
「バッスル」
スカートの腰の後部をふくらませるスタイル。動きやすさを求めたら以下略。
ただしスカートの前部分は体に沿うようになり、横にはそんなに広がっていない。
私、ずっと悪役令嬢が着ているものは「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」だと思っていました……あれ、前はキュッとなっていても、後ろがキュッとなってないんですね。改めて調べた時に気づきました。
個人的には「ローブ・ア・ラ・ポロネーズ」か「ローブ・ア・ラングレーズ」でしょうか。一番シルエットとして似ているのはラングレーズですが、ポロネーズ含めて宮廷服ではないので、舞踏会では使われなさそうです。
そもそも「ガウン」やら「ローブ」やらは何なのかよくわかっていないので、改めて調べてみることにしました。
「ガウン」
膝から床に届くような丈の長い衣のこと。フランス語では「ローブ」。
中世~17世紀にかけて、男女問わず着用された。
のちにボディス(ぴったりとした胴衣)とスカートが合体した女性の衣服のことをさす。
昔のドレスは、ガウンを羽織って、その下にスカート(ペティコート、ジュップ)を身につけていたんですね。「オーバースカート」みたいなものか。
元々「マンチュア(Mantua)」というゆったりしたガウンの一種だったのですが、オシャレを極めたらフィットしていたそうです。
そもそも私たちが考えるドレスというのは、圧倒的にウエディングドレスのような気がします。
というわけでウエディングドレスでも悪役令嬢でも見られる装飾も検索。
「ペプラム」
ラッフル(フリルより幅が広い)などの大きなひだ飾りが、ウエスト部分から下にかけてつけられたもの。あるいはウエスト部分で切り替えが入って裾が広がった洋服。アシメントリーなペプラムドレスもよく見られる。
「シャーリング」
間隔が細かい寄せ集めたひだ。
「ティアード(スカート)」
ひらひらしたフラウンス(大きく寄せたひだ飾り)で、何段にも区切られたデザインのスカートのこと。
「ドレープ」
生地を垂らした際にできる、柔らかなひだやゆるやかなたるみのこと。
「タッキング」
主にスカート部分に見られる、布をつまんだり、おり込んだものを留めたひだ。
「バルーンスカート」
ウエスト・裾を、ギャザーやプリーツ、シャーリングなどで縮めて、真ん中の部分を膨らませたスカート。タッキングと比べて裾の端が丸っこい。
ドレスは特に、ひだが重要な気がします。悪役令嬢のドレスに見られそうだなと思い追加してみました。
あとはネックとかラインとかスリーブとかもありますが、調べると長くなりそうなので諦めます。
今回は全てのワードにあてはまりそうなドレスがありませんでした。しいていうなら、挙げたドレスの合わせ技かも? 『写真でたどる美しいドレス図鑑』では、「ポロネーズ風ドレープの絹製ローブ・ア・ラングレーズ」が紹介されています。ここにストマッカーと装飾をつければ解決かもしれない。
そもそも、名前がついていないドレスの方が圧倒的に多いのかもしれません。時輪めぐる様がコメントしてくださった「ヴィクトリア朝のボールガウン、プリンセスドレス」見つからなかったです。
何か分かったらコメント欄にて教えてください!
【今回の話に役に立ちそうな本】
花園あずき(著)、徳井淑子(監督)『イラストでわかる 麗しのドレス図鑑』マール社
リディア・エドワーズ(著)・徳井淑子(監修・訳)・小山直子(訳)『写真でたどる美しいドレス図鑑』河出書房新社
(今回述べたドレスが載っています)
溝口康彦『新版 デザインの用語や特徴がイラストでわかる モダリーナのファッションパーツ図鑑』マール社
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