夏祭りデート~その1
・・ドンドン・・
・・ワイワイ・・ガヤガヤ・・
「遅い!女の子を待たせるなんて最低ね。」
「何で約束の30分前に来るのよ、遅いわよ。」
「私?私は約束の1時間前から待ってたわよ。今日に限ってナンパされまくって、追い払うの大変だったわ・・1晩の関係で終わる程、私は安売りしてないわよ。」
「うっ!?そ・・それは・・えっと・・男がそんな些細な事を気にしないの!それよりもこんな可憐で儚い美少女を待たせた事を反省しなさい!」
「そこ、笑いすぎ!!一度は言ってみたかったから言っただけで、自分で言ってて恥ずかしかったんだから・・その辺は空気読んであげないと、乙女心がわからないと彼女は出来ないわよ?」
「!!ま・・まぁ、確かに今はあなたの目の前にいるのは私。今は私以外の女の子の事なんて考えて欲しくないけど・・なんか悔しいわね。」
「乙女心は複雑なのよ。」
「またそんな適当な返事して・・全く。」
「何よ、じっと見て・・」
「は!?え・・べ・・別に特別何かあった訳でないし、あなたと来るからって意識した訳じゃないのよ。お母さんが折角行くなら浴衣の方がいいんじゃないの?って言うから仕方なくなんだから。」
「え!?それは・・折角浴衣着るなら髪型だって変えた方が気分が変わるじゃない。まぁ私は元が良いから何を着ても・・・」
ゴンッ
「うるさいっ。さっきは許してあげたけど、仏の顔は2度までって言うでしょ?」
「う・・二度も三度も似たようなものじゃない!ちょっと私よりテストの成績が良かったからって・・調子に乗ってるでしょ?」
「どうだか。」
「そうね、そろそろ行きましょうか。けどその前に1つ聞いて良い?」
「あなたこそ今日はどうしたのその格好、洋服だから私と並ぶと違和感あるけど・・よく似合ってるわよ。今まで私と出る時はいつも無頓着だっだのに、髪も整髪料で整えてるでしょ?」
ツンツン
「ちょっと確かめただけじゃない、怒らないでよ・・けど、かっこいいわよ。」
「ありゃ!?どうしたのかなぁ・・ニヤニヤ。私の顔はそっちにはないんだけどなぁ。」
「照れちゃって可愛い。もしかして今日の為に新調したの?」
「え?わ・・私のは偶然たまたま、夏休みの何処で着よう思って買ったのよ、コレ。お試しに着るには良いタイミングだったから着てきただけで、別に深い意味は・・」
「足?大丈夫よ。履きなれない履き物に着慣れない浴衣だから最初はちょっと苦戦したけど、もう大分慣れたわ。」
ドキッ
「うん・・分かった。ありがとう・・」
「そうね、ずっと立ち話していたらなんの為に来たんだか分からないし。」
「何?」
「え!・・それは・・幾らデートだからってもごめん。けど、義理とかでするんでなく、自分がそういう関係だって認めた相手としかしたくないから。万が一、クラスメイトに見られて勘違いされても・・お互い困る思うから。」
「謝らないで。決して嫌じゃないのよ?ただ、どうしても・・けど、この人混みであなたとはぐれたら困るから・・」
ギュ・・
「服を掴むと伸びちゃうから、手首掴ませて・・」
ドキッ!
「手首、意外と太いんだね。太いのは神経だけだと思ってたけど・・男の子って感じがする。」
「汗?気にしないから大丈夫よ。もしかして・・脈拍測ろうか?」
「私にこうして触れられただけでドキドキしてたりしてる?思って。」
「いいよ、言ってみただけだから。じゃ、行こう。」
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