(続編)死んだ彼女が生まれ変わって会いに来た
みずか🎼
第1話
「愛美はここにいるよ!!19才になるまで待ってあげたから大丈夫だよ!淫行にならないよ!私の彼氏になってください!!」
俺の名前は香取凪(40)。
19歳の時に、俺に別れを告げた元彼女が目の前で亡くなった。
元彼女は、実は初めての人だった。
すごく綺麗で優しくて年上だけに頼りがいのある女性だった。
大学生で、しかも初めての相手だったから、俺は元彼女に夢中だったし、結婚すると思っていた。
だけど浮かれていたのは俺だけで、実は元彼女は俺のことを全く好きではなく復讐のために近付いたと告白し、一方的に振られた。
俺の姉が、元彼女をひどくいじめていたらしい。
「ねぇ、聞いてる?あなたが今墓参りをしている相手が、生まれ変わってここにいますよーっ!!」
今日はその元彼女の命日。
生きていたら43歳を迎えていただろう。
誰かと結婚して、子供もいたかもしれない。
幸せな未来が待っていたかもしれないのに。
僕の姉を道連れに焼身自殺してしまった。
″聞いてよ愛美ちゃん。今日ね会社で
「課長ゲイ説出てますよ。40になってもその外見で独身で彼女さえいないから。結婚できないのはBL界でのこじらせ美形おじさんだからとか言われてますよ。本当なんですか?」
なんて後輩から言われてしまったよ。
愛美ちゃん以外を好きになれないから彼女が出来ないだけなのにね。酷いと思わない?″
と、元彼女が眠る墓に向かって語りかけていたら若い女性がいきなり俺に告白をしてきた。
しかも、元彼女…愛美ちゃんの生まれ変わりだと言う。
俺はフッと笑うと告白をしてきた若い女性にこう言った。
「君おもしろいね。いつからか、毎年ここで会ってたよね?僕の独り言全部覚えてるの?」
「いや、だから、前世の記憶を思い出したから愛美の命日に毎年会いに来てたんじゃん!愛美の生まれ変わりって言いたかったけど未成年だったし!淫行でつかまったらこまるから、だから19になるまで黙ってたの!独り言を覚えてるんじゃなくて、事実を知ってるの!本人だからっ!」
自称愛美ちゃんの生まれ変わりの女性が真っ赤になって怒って早口でそう捲し立ててきた。
「そう。わかったよ。ありがとう。それじゃあまた来年ね。」
俺は笑顔でそう言うと自称愛美ちゃんを置いてスタスタと歩き出した。
「ちょっ!待ってよ!本当なんだってば!凪君と付き合ってた愛美が私なの!あっ美奈子って言った方がいい?今は前世とは比べ物にならないくらい可愛くないんだけどさ…あれだって整形だから本来の顔じゃないからね?」
俺はその言葉に足を止めた。
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