雨の音だけが知っている。

白夢

第1話 噂の人物

「ねぇねぇ今日の晩御飯はなに?」


「そうねぇ、時也の好きなハンバーグに

しよっか!」


「やったー!はやく食べたいお母さん!」


「危ない、、!」


キーッ!ドンッ!!


はっ!またこれか、体の回りにはたくさんの汗をかいていた。やべ、学校の準備しないと。

ドッドッドッド


「お父さんおはよう。」


「時也、もう少しゆっくり階段を降りなさい

怪我したらどうするんだ。」


「ごめんお父さん、気をつけるね時間ないか

時間ないから朝ごはんいらない、行ってきま す。」


「気をつけてなぁー」


キーンコーンカーンコーン


「ねえ、昨日のテレビ見た?!めっちゃ可愛いかったよね!、おいあの漫画めっちゃおもろい特にヒロインがさー」


ガラガラ トン


「もうチャイムなってるんだから静かにな

ホームルーム始めるぞー」


ぽつぽつ、ざー、、雨が降ってきた。

俺は雨が嫌いだ。


「先生何の用ですか。」


「いやー時也さ、最近どうだ?友達とか見ないけどもしかして居ないのか?」


「はぁ、そんなストレートに言う教師いませんよ、見た目も教師には見えませんけどね。」


俺の担任はあまりにも適当だった。机の周りは

汚いし、いつの食べ物か分からないものや

だいたいやらかしてもなんとかなるで済ませる人だ。


「そんな酷いこと言うな、一応君を心配してるんだからな。」


「結構です。ところで本題はなんですか?

まさかそれを言うためだけに呼んだんじゃないですよね?」


「これだけだ!」


「なら帰りますね。二度とこんなしょうもないことで呼ばないでください。」

俺は呆れて職員室を出ようとした。


「おい、この学校の噂知ってるか?なんでも

悩みを言えば全て解決してくれる人がいるとか

なんとか、気が向いたら探して見ろ。」


「一生無いです。」

ガラガラ ドンッ


何がなんでも解決だそんなのいるわけない

今日はさっさと帰ろう。

ドンッ バタッ


「ちょっと、ちゃんと前を見てください。」


「悪い、どこか痛いところはないか?」


「大丈夫です。今後はお気を付けて。」


彼女はそう言って去っていった。

にしても綺麗な人だったな。まあいいか

はやく帰ろう。

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