②
「なんちゅうカッコしてんだあ!」
ポマードでテラテラしている頭を大袈裟に抱えて見せるマネージャーに
「うっせえなぁ!! 来てやっただけでありがたいと思ってくれ!!」言い返すと
「どういう事だ!!」と聞いてくるので
私は頭の中の“カレンダー”は無視して嘘の理由を述べてやる。
「
「まあ待て待て待て!! クリスマスイブの“インペリアルスイート”! ステイで行ってみたくねえか? お前にピッタリだろ?!」
「私のこのカッコじゃ、真逆だろ?! そんなキラキラしたのは結衣ちゃんとかに振ればいいだろ!」
「みんなご指名満載でさ! 『ステイ』程にはカラダが空かねえんだよ! まさにこういう時こそ!後輩のフォローをしてやるのが主任たるお前の役目ってもんだ!」
「その主任ってホント何なの?!勝手に名刺作ってさ!! 『どうしても!!』って言うんなら着替えなきゃだから、一旦、家に帰るよ!」
「んなこと言ってそのままバックレるつもりだろ!! 奥のクローゼットに“よそ行き”が一式あるから、着替えて行ってくれ!! 頼む!!」
コイツがここまで必死に頼むのは絶対裏があるに違い無いが……ギャラ+2万で手を打った。
マネージャーに「着替えはするけど……ムシュー●のニオイがプンプンしててクレームになっても知らねえぞ!」
と釘を刺すと
ホッ!とした顔のマネージャーから「バカなやつだなあ! 無臭だから“ムシュ●ダ”って言うんだろ」と軽口を叩かれた。
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