世界が終わる7日前、僕のスマホにだけ未来の自分から通知が来るようになった。
たなか
第1話
朝起きたらスマホの画面に2件の通知。1件は登録済の気象情報。
もう1件は、長文のメール。
誰からだろうと思って通知からメールに飛んで読んでみる。
過去の僕へ
おはよう!過去の僕!
これちゃんと届いてるのかな?
いきなりでびっくりしたよね、
信じられないと思うけど三年後の僕だよ!迷惑メールとかじゃないからね。過去の僕ならこんなに
記号も使わないから怪しいよねー。うーん、証拠なら君の傷。
ズボンで隠れる足のでかい傷。
僕だけ。僕たち?が知ってる。
切り傷。親につけられた。
これで分かるかな?
今日メールを送った理由は
過去の僕に傷ついて欲しくなくて…今日、君の大切な人が
亡くなるから、今日、いや、これからも人を大切にして欲しい。
僕からの願い。
なんだこの胡散臭いメールは。
僕らしくないな。未来からって…。いや、でもこのご時世だから有り得る…のか?大切な人が亡くなる……?誰のことだろう。
まぁ、いいや。会社行こう。
「おはようございますー。」
僕は普通のサラリーマン。
休みなんて滅多に無い。そう、
いわゆるブラック。全然、今日も休みたい。
「おはようございます、先輩。
今日も早いすねー。目が死んでますよー。」
こいつは可愛くない俺の後輩。
でも仕事は出来る天才。正直、こいつが羨ましい。上の人間に過大評価されまくっててあんまり俺はこいつのこと好きじゃない。
「はは、いつものことだよ。
お前もこうなるなよー。」
なんていいつつ、いつもの
業務に取り組む。パソコンで
作業していると、何故か急に涙が、止まら、ない。自分がキャパオーバーしてしまったのかもしれない。もしかして、未来からの俺が言ってたのは、俺自信のこと?
未来で何かあったから心配してかな。あぁ、消えてしまいたい。
でも、駄目だ。未来の俺まで悲しんでしまう。生きなければ。
嘘かもしれないが、あれは俺の少しの光の希望メッセージだったのかも。
世界が終わる7日前、僕のスマホにだけ未来の自分から通知が来るようになった。 たなか @kanata205108
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