氷の英雄〜史上最強の氷属性魔法使いの英雄譚~
れんげ。
プロローグ
帝国暦1453年。エイドリア帝国北方パーゴス地方。潤沢な魔鉄鋼により財をなし帝国随一の経済拠点として栄えていたその地は今や見る影もない。
鉱山は消し飛び地面はひび割れた。
たった数時間の出来事だ。
神話級魔獣--《ヨルムンガンド》
その咆哮は人を殺し、その息吹は山を消し飛ばした。
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「終わりだ……。人類の栄華も今日までだ。」
騎士団に最早闘志はなく、武器を手放し逃げ出す始末。これも仕方ない。何しろ敵は神話の怪物。騎士団ごときがどうにかできる相手ではない。
「あぁ、せめてあのお方がいらしたら……。
あのお方であればもしかするとこの怪物を倒してくれたかもしれない。」
騎士団長--アリオンは紛れもなく強者だ。
帝国の歴史を見ても最強と謳われる彼をもそう言わしめる神話の怪物。
その場にいる全員が死を覚悟したその瞬間。
1人の青年が現れ、ヨルムンガンドの苦痛に満ちた声が響いた。
「よく戦った騎士団。ここは私が引き受ける。お前たちは負傷者の手当と情報伝達に専念せよ。」
透き通る白銀の髪。エイドリア帝国が誇る最高戦力である十傑を代々輩出してきた名門貴族バリエンフェルト家。そしてバリエンフェルト家の最高傑作といわれる青年--《アルバード・バリエンフェルト》
「
静かなつぶやき1つでヨルムンガンドの大きな体を拘束する魔法。代々バリエンフェルト家が使用してきた氷属性魔法の中でも最高峰の魔法。莫大な魔力を消費する代わりに氷の監獄が対象を閉じ込める。
「神話の怪物といえどもこの監獄からは出れぬか。都合が良い。」
目にもとまらぬ一閃。
瞬きの間にヨルムンガンドの首が落ちる。
「全軍に告ぐ。ヨルムンガンドは討伐した。帝都騎士団本部に至急連絡せよ。」
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後にエイドリア帝国の英雄と呼ばれるきっかけ
となるこの出来事は瞬く間に帝国中に広まった。
これは一人の男が英雄と呼ばれる物語。
バリエンフェルト家の最高傑作がいかにして育てられたのか。その物語。
時は遡りまだその命は誕生前。
一人の男の生涯をここに記す。
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初めまして。今作は作者にとっても初のハイファンタジーとなります!
舞台は剣と魔法の世界。その世界での主人公アルバードの無双劇をお送りしていこうと思っています。
投稿はできる限り毎日続けていこうと思っておりますが多忙な身ゆえ途切れたりするかもしれません……。
ゆっくりと、気ままにお楽しみいただければ幸いです。
最後に、今作を見つけて読み始めて下さりありがとうございます!
よろしければ♡やレビュー、感想など頂けるととてもとても嬉しいです!
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