短編ですが、とても印象に残る一作でした!
物語は、ちょっと不思議な出来事を訴える患者と、落ち着いた医師のやり取りから始まります。全体的に静かで淡々とした雰囲気なのに、どこか違和感が漂っていて、その正体が気になってどんどん読み進めてしまいました。
特に魅力的なのは、「もしかして……?」と思わせる絶妙な空気感です。派手な展開ではないのに、最後まで読むと一気に世界の見え方が変わり、思わずもう一度読み返したくなります。
短いからこそサクッと読めて、しっかり楽しめるのも嬉しいポイントです。
少し不思議で、ほんのりゾクッとする物語が好きな方には、ぜひオススメしたい作品です!
とあるクリニックの前で、なんとも不可思議な会話が繰り広げられております。
「ほらね、どこにでもいるような猫でしょう?」
「はい、確かに猫ですね」
「この猫が、人間になるでしょうか?」
「……とてもそんなふうには見えないですね」
呑気に表通りを歩いている人間には、彼らの会話は理解ができないでしょうな。
しかし、片方はクリニックの医師で、片方は患者で……
「猫が人間になるのを見た」
といって診察を受けにきたのだそうです。
そしてまたこれが不可思議なのですが、この辺りにはそういった症例の患者様が一定数おられるみたいでして………
はてさて、どうなっているのやら?
猫様は、人をばかします。
猫好きにはたまらん物語となっております。
どうぞ、ご一読を。