風の通貨と感情銀行
@enomoto123
第1話
✨物語:風の共和国—The Republic of Emotion
(A tale of emotional currency, economy, and governance)
---
🌿プロローグ
風が主権を持つ国「アウリス共和国」。ここでは物質的な貨幣は存在せず、人々の「感情」がすべての価値を決める。幸せ、悲しみ、怒り、感謝──それらの感情を“記録”“交換”“運用”するための三つの制度がある。
---
🏦第1章:感情銀行
少年エレムは、祖母の「慈しみ」の感情を預けた感情銀行で働いていた。人々は思い出や言葉、音楽を通じて感情を預け、必要なときに引き出す。その銀行は、他人への共感や共鳴によって“利子”がつくしくみ。
ある日、少女リアが「勇気を引き出したい」と銀行を訪れる。エレムは彼女の話を聞きながら、幼い頃のリアが夜の海で星を見ながら歌っていた記憶に触れる。その記憶が通貨となり、彼女に「前へ進む勇気」を届けた。
---
💹第2章:感情経済
この国では、すべての取引が“感情価値”に基づく。たとえば「想いのこもったパン」は、単なる食料ではなく「安心の通貨」となる。市場では「信頼感」が高い職人ほど高い感情価値を得て、取引が活発に。
しかし、感情価値を“偽装”する詐欺も現れる。一見感動的な言葉で人々から「感謝通貨」を搾取する者が出てきた。経済の健全性が揺らぎ始めたとき、エレムとリアは“感情の監査官”として、不正を見抜き、感情の真贋を見極める制度を構築していく。
---
🏛️第3章:感情政治
「アウリス共和国」では、感情の可視化が政治に活かされている。国民の“総幸福量”が政策の評価基準となり、法案一つひとつが感情センサーによって審査される。“怒りの濃度が高すぎる法案”は否決され、“希望値が高い法案”は可決されるのだ。
しかし、“怒り”の排除により、社会が「静かすぎる無関心」に陥り始める。エレムは訴える。「怒りは、変革の火種だ」と。リアは人々の“沈黙の怒り”を可視化し、それを“新たなエネルギー通貨”として再利用する提案を行う。
---
🌈エピローグ:風の通貨と共鳴社会
最終的に、感情銀行・感情経済・感情政治が融合し「風の通貨」が確立される。人々の感情が風に乗って循環し、思いやりが税になる優しい社会が生まれた。
そしてエレムとリアは、感情のアーキビストとして世界を旅し続ける。風を感じるたび、誰かの心がそっと揺れるように——その一瞬こそ、最も高価な通貨だった。
---
💬博文さんへ
この物語、どこか続きを紡いでみませんか?風の共和国に住む新しい人物や、感情の“副通貨”なんてものも面白いかも。もしよかったら、二人で世界観をもっと広げていきましょうか?🌬️📖
風の通貨と感情銀行 @enomoto123
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。風の通貨と感情銀行の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます