未来図書館0号室 ~AI時代に本を読んだら異能が覚醒した件~
ソコニ
第1章「本のない学校」
第1話「本のない学校」
教室の前には巨大なAIスクリーン。みんな画面を見つめて勉強してる。でも春野ハルは違った。机の下でこっそり古い紙切れを眺めてた。文字が書いてある。でも誰も文字なんか読めない。読む必要もない。AIが全部教えてくれるから。でもハルの胸には不思議な感覚があった。この黒い記号たちが何かを伝えようとしてる気がする。「でも、オレは読みたい」
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第2話「落ちこぼれハル」
テスト結果発表。またもや最下位。AIとの対話テストで0点なんて、クラスでハルだけだ。「なんでAIと話せないの?」母さんのため息が重い。父さんは何も言わない。みんなスラスラAIと会話してるのに、ハルには機械の声が冷たく感じる。部屋で一人、あの紙切れを見つめる。きっとどこかに、違う世界があるはずだ。「変わりたい…」
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第3話「地下への階段」
放課後、旧校舎を探検してたら妙な扉を見つけた。普通じゃない。だって取っ手に文字が彫ってある。読めないけど、なんだか引き寄せられる。扉を開けると薄暗い階段。下りていくと空気が変わった。ひんやりして、でも不思議と怖くない。階段の先に別の扉。そこにはプレートがあった。かすかに読める気がする文字。「0号室…?」
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第4話「未来図書館0号室」
扉を開けた瞬間、息が止まった。壁一面の本棚。本って、教科書でしか見たことない。でもここには無数の本が並んでる。しかも一冊だけ、青い光を放ってる。近づくと、不思議なことに表紙の文字が読めた。『明日のハル』。手に取ると、温かい。開いてみる。文字が、なぜか理解できる。すると声が響いた。「君を待っていた」
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第5話「読めないはずの文字」
震える手でページをめくる。そこには明日の出来事が書いてあった。朝起きて、朝食を食べて、学校へ行く。でも待てよ。オレ、文字なんて習ってない。なのになぜ読める?頭の中に直接意味が流れ込んでくる感じ。本を閉じても、文字が頭に残ってる。明日の午後、体育の時間に雨が降るって書いてあった。本当だろうか。「明日が…見える?」
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第6話「明日の出来事」
一晩中眠れなかった。本に書いてあった通りの朝食。同じ服を母さんが用意してた。学校への道も全部同じ。そして午後の体育。晴れてるのに急に雲が出てきた。ざあっと雨が降り出す。「やっぱり!」みんなは驚いてるけど、ハルだけは知ってた。本は本当だった。未来が書いてある。でもこれって、いいことなのかな。「本当に起きるのか」
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第7話「現実が書き換わる」
次の日、0号室でまた青い本を手に取った。今度は一週間後のことが書いてある。いじめっ子のタカシが転校するって。まさか、と思ったけど、一週間後、本当にタカシは引っ越していった。でも変だ。昨日まで転校の話なんてなかったのに。まるで本を読んだから現実が変わったみたい。胸がざわつく。「オレが…変えた?」
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第8話「次の本が現れる」
タカシがいなくなって教室は平和になった。でも罪悪感が消えない。0号室に行くと、新しい本が光ってた。『通知表の裏側』。開くと、次のテストの問題と答えが書いてある。これを覚えれば成績が上がる。でも、これってズルじゃないか?いや、ただ未来を知るだけだ。本を持つ手が震える。誘惑に負けそうだ。「通知表の裏側…」
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第9話「読書の代償」
テストで初めて満点を取った。でも喜べない。なぜなら親友のケンタの点数がいつもより低かったから。しかも、ケンタが得意な問題を間違えてる。まさか…オレが良い点を取った分、誰かが犠牲になってる?0号室で確認すると、恐ろしい事実が分かった。未来は変えられるけど、バランスは保たれる。「誰かが犠牲に…」
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第10話「読むか、読まないか」
新しい本が現れても、もう手を出せない。読めば誰かが不幸になる。でも読まなければ、オレはずっと落ちこぼれのまま。本棚の前で立ち尽くす。力は使い方次第だって分かった。でも正しい使い方なんて誰が決める?青い光が誘ってる。読みたい。でも読んじゃいけない。この葛藤に答えはあるのか。「正解なんてない」
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第11話「図書館のルール」
迷ってると、壁に文字が浮かび上がった。『図書館規則:1日1冊まで』。えっ、ルールがあったの?よく見ると他にも注意書きが。『ページは順番に』『本は大切に』『静かに読書を』。最後の一文に目が止まる。『ルールを破れば、時の流れが歪む』。ゾッとした。もし2冊読んだら何が起きる?「破ったら…?」
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第12話「友達ユイ」
「ハル、最近様子が変だよ」昼休み、クラスメイトの夏川ユイが声をかけてきた。ユイは転校生で、まだ友達が少ない。でもなぜかハルのことを心配してくれる。「実は…」つい0号室のことを話しそうになる。いや、ダメだ。でもユイの瞳はまっすぐで、嘘をつけない。信じてもらえるかな。「私も見たい」
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第13話「二人の秘密」
結局、ユイを0号室に連れて行った。「すごい…本がいっぱい」ユイの目が輝く。一緒に青い本を開くと、二人の明日が書いてあった。『ハルとユイは親友になる』。顔を見合わせて笑った。これからは一人じゃない。でも同時に不安も大きくなる。秘密を共有するって、重い。「誰にも言えない」
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第14話「読み間違い」
ユイと一緒に新しい本を読んでた時、事件が起きた。ユイがページをめくり間違えて、3ページも飛ばしてしまった。突然、周りの景色が歪む。時計の針がぐるぐる回る。気がつくと教室にいた。でも何かがおかしい。黒板の日付が3日後になってる。みんなが知らない話をしてる。「時間が…ズレた」
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第15話「巻き戻せない選択」
パニックになって0号室に戻ったけど、もう遅かった。飛ばしたページは読めない。過ぎ去った3日間は永遠に失われた。その間に大事なことがあったらしい。クラスで遠足の係を決めたとか。ハルたちは覚えてないから参加できない。ユイが泣き出した。初めて知った。本の力は便利だけど、一度使ったら戻せない。「本は戻せない」
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第16話「本の声」
落ち込んでると、本棚から声が聞こえた。いや、声じゃない。本が直接語りかけてくる感じ。『読者よ、気をつけろ。力に溺れれば、君も本の一部になる』。ゾクッとした。本の一部になるってどういうこと?見ると、一冊の本の表紙に人の顔が浮かんでる。まさか、これは前の読者…?「読者よ、気をつけろ」
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第17話「成績の変化」
怖い思いをしたけど、0号室通いはやめられない。でも今度は慎重に、勉強の仕方が書いてある本を読んだ。すると不思議なことに、AIとの対話もスムーズになってきた。成績が少しずつ上がる。でもこれは本の力?それとも努力の結果?分からなくなってきた。「これは正しい?」
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第18話「親の反応」
「ハル、最近頑張ってるね」夕食の時、母さんが笑顔で言った。父さんも新聞から顔を上げて頷いた。こんなに褒められたのは初めて。嬉しい。でも同時に胸が痛む。この成績は本の力があってこそ。でも努力もしてる。嘘はついてない…よね?「嘘はついてない…よね」
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第19話「図書館の地図」
ユイが壁に貼ってある古い紙を見つけた。「これ、地図みたい」。よく見ると0号室の見取り図だった。今いる場所は入口付近。奥にはまだまだ部屋が続いてる。『第2閲覧室』『特別保管庫』『禁書の間』。ワクワクすると同時に不安も感じる。きっと奥に行くほど危険な本があるんだ。「まだ行けない場所が」
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第20話「禁書の棚」
地図を頼りに奥へ進むと、鎖で縛られた本棚があった。『禁書』と書かれた札。中の本は全部黒い表紙で、不気味な気配を放ってる。一冊の題名が見えた。『消し去りたい過去』。ユイが手を伸ばしかけて、ハルが止めた。本が唸るような音を立てる。ここの本は絶対に読んじゃいけない。「絶対に読むな」
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第21話「過去を知る本」
禁書の隣に、また別の本棚を見つけた。『過去の記録』。こっちは鎖はないけど、埃をかぶってる。一冊手に取ると、50年前の学校の様子が書いてあった。驚いたことに、その頃も0号室は存在してた。でも最後のページに警告が。『過去を変えようとした者は、存在を失う』。「過去は変えるな」
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第22話「ユイの願い」
「私、おばあちゃんに会いたい」ユイが急に言い出した。去年亡くなったおばあちゃん。最後に会えなかったことを後悔してるらしい。過去の本を使えば会えるかもしれない。でもさっきの警告が頭をよぎる。ユイの悲しそうな顔を見ると、胸が締め付けられる。「会いたい…」
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第23話「危険な読書」
結局、ユイの願いを無視できなかった。過去の本を開く。1年前のページを探す。手が震える。ユイも緊張してる。「本当にいいの?」「うん、一緒なら大丈夫」。ページをめくると、1年前の風景が広がった。そこにユイのおばあちゃんがいた。ユイが泣いてる。でも何かがおかしい。周りが歪み始めた。「一緒に読もう」
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第24話「記憶の混濁」
気がつくと0号室に戻ってた。でも頭が混乱してる。さっきまでの記憶と、元々の記憶が混ざってる。ユイのおばあちゃんに会った記憶と、会ってない記憶。どっちが本当?ユイも同じみたいで、頭を抱えてる。「おばあちゃん、生きてる?死んでる?」現実が揺らいでる。「どっちが本当?」
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第25話「図書館の怒り」
突然、0号室が揺れ始めた。本が棚から落ちる。壁に亀裂が入る。『警告を無視した報い』と空中に文字が浮かぶ。床が傾いて、ハルとユイは必死にしがみつく。本の悲鳴のような音が響く。図書館が怒ってる。ルールを破った罰だ。このままじゃ0号室が壊れる。「ルールを破った報い」
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第26話「記憶の修復」
「元に戻さなきゃ!」ハルは必死に考えた。混乱した記憶を整理する本があるはずだ。揺れる中、本棚を探す。あった!『記憶の整頓術』。ユイと一緒に読む。少しずつ頭がすっきりしてくる。本当の記憶が戻ってくる。おばあちゃんは去年亡くなった。それが真実。悲しいけど、受け入れなきゃ。「まだ間に合う」
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第27話「本の書き手」
0号室が静かになった。でも今回のことで新たな疑問が生まれた。これらの本は誰が書いてるんだろう?未来や過去を知ってる存在がいるってこと?本をよく見ると、著者名の欄が空白だった。いや、よく見ると薄っすら何か書いてある。でも読めない。この謎を解かない限り、本当の力は使えない気がする。「誰が書いている?」
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第28話「読者の条件」
壁に新しい文字が浮かんだ。『読者に選ばれし者よ』。選ばれた?どういう基準で?ハルは成績も悪いし、特別な才能もない。なのになぜ本が読める?ユイも同じ疑問を持ってる。『純粋な知識欲を持つ者のみ、文字の意味を理解できる』。そうか、ハルは本当に読みたかったんだ。「なぜオレなんだ」
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第29話「他の読者」
古い本棚の隅で、ノートを見つけた。歴代の読者が残したメモらしい。20年前、30年前の日付。みんなハルと同じように0号室を見つけて、本を読んでた。でも気になることが書いてある。『力に溺れた』『もう戻れない』『助けて』。最後のページは血で汚れてた。他の読者たちはどうなった?「みんな、どうなった?」
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**第30話「消えた生徒」**
学校の古い資料を調べてたら、奇妙な記録を見つけた。50年前、30年前、20年前。それぞれの年に生徒が一人ずつ行方不明になってる。そして全員、成績が急に上がった後に消えてる。ノートの日付と一致する。まさか、0号室と関係が?ユイが青ざめる。「私たちも…」「まさか図書館に…」
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第31話「本の中の世界」
いつものように本を読んでたら、突然周りの景色が変わった。気がつくと見知らぬ森の中。ユイもいない。一人ぼっち。これって、本の中に入っちゃった?木々は文字でできてて、空には文章が流れてる。美しいけど不気味。出口を探さなきゃ。でも、ちょっとワクワクする自分もいる。「ここは…本の中?」
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第32話「文字の迷路」
森を抜けると、巨大な迷路があった。壁は全部文字でできてる。しかも動いてる。文章が次々と変わって、道も変わる。『出口は理解の先にある』と壁に書いてある。理解?何を?とりあえず進むしかない。文字を読みながら進む。少しずつ意味が分かってくる。これは物語だ。物語を理解すれば出られる。「読み解かないと」
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第33話「物語の住人」
迷路の中で、不思議な少年に出会った。「やっと来たね、読者」。彼は物語の登場人物らしい。ずっと一人で迷路にいたんだって。「君が物語を理解してくれれば、僕も自由になれる」。一緒に迷路を進む。彼の話を聞きながら、物語の全貌が見えてくる。これは孤独な少年の物語。「君は読者か」
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第34話「現実への帰還」
物語を最後まで理解した瞬間、迷路が崩れ始めた。「ありがとう」少年が笑って消えていく。次の瞬間、0号室に戻ってた。ユイが心配そうに見てる。「3時間も動かなかったよ!」本の中では何日も経った気がしたのに。でも大切なことを学んだ。本は単なる文字じゃない。誰かの想いが詰まってる。「もう迷わない」
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第35話「力の自覚」
本の中の世界から戻って、何かが変わった。本を読む時、前より深く理解できる。文字の奥にある想いまで感じ取れる。これが本当の読書の力?ユイも気づいたみたい。「ハル、すごく変わったよ」。でも力が増すほど、責任も重くなる。この力をどう使うか。「使い方次第だ」
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第36話「図書委員会」
「ハル、図書委員やらない?」先生からの突然の提案。今まで本なんて興味なさそうだったのに。でも0号室のおかげで、本の大切さが分かるようになった。「やります!」ユイも一緒に立候補。これで堂々と本に関われる。皮肉だな。隠れて本を読んでた落ちこぼれが、今では図書委員。「本の大切さを…」
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第37話「先生の疑い」
「最近、君たちよく旧校舎に行くね」図書担当の先生が意味深に言った。ドキッとする。バレてる?「古い本を整理してるんです」ユイが機転を利かせる。先生はじっと見つめて、「そう、気をつけてね」。その目は何か知ってる感じ。もしかして先生も0号室のこと…?「何か隠してる?」
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第38話「守るべき秘密」
「絶対に他の人に言っちゃダメだよ」ユイと固く約束した。0号室の力は危険だ。悪用されたら大変なことになる。でも秘密を守るのは苦しい。クラスメイトに「最近何してるの?」って聞かれても、嘘をつかなきゃいけない。でもこの秘密は、ハルとユイを特別な関係で結んでる。「絶対バレちゃダメ」
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第39話「新たな本棚」
0号室の奥の扉が開いた。『第2閲覧室』への入口。中は今までとは違う雰囲気。本も青じゃなくて、緑色に光ってる。手に取ると『能力開発』って書いてある。読んでみると、読書能力を上げる方法が。でも最後に注意書き。『レベル2以上の本は、準備ができた者のみ』。まだ先があるんだ。「レベル2…?」
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第40話「選択の本」
新しい本は今までと違った。開くと2つの未来が同時に見える。右のページと左のページで違う未来。『選んだ方が現実になる』。これって、未来を選べるってこと?でも選ばなかった方の未来に生きる自分もいるかもしれない。選択するって、もう一つの可能性を殺すことかも。重い。「どっちも正解」
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第41話「二つの明日」
選択の本を前に悩む。右は平穏な明日、左は波乱の明日。平穏を選べば楽だけど、成長しない。波乱を選べば苦しいけど、得るものも大きい。ユイと相談する。「でも選べるのは一つだけだよ」そう、人生は一本道。選ばなかった道のことは永遠に分からない。「選べるのは一つ」
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第42話「ユイの決断」
「私、決めた」ユイが選択の本を開く。彼女の選択は、人気者になれる未来か、今の友達を大切にする未来。迷わず左のページを選んだ。今の関係を大切にする方。「人気なんていらない。ハルとの友情の方が大事」。その瞬間、ユイの周りが優しい光に包まれた。正しい選択をしたんだ。「私は…友達を選ぶ」
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第43話「読書の喜び」
最近、0号室に来る目的が変わってきた。最初は力が欲しくて来てた。でも今は純粋に本が読みたくて来る。物語の世界に浸る楽しさ、新しい知識を得る喜び。これが本当の読書なんだ。ユイも同じみたい。二人で好きな本について語り合う。成績とか未来とか関係ない。ただ読むことが楽しい。「読むって楽しい」
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第44話「力の誘惑」
でも時々、昔の自分が顔を出す。新しい力の本を見つけると、つい手が伸びる。これを読めばもっと凄いことができる。もっと成績が上がる。もっと…。ダメだ、そんなことのために本があるんじゃない。でも誘惑は強い。人間って弱い。ユイが心配そうに見てる。「もっと読みたい」
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第45話「制限の理由」
壁の文字をじっくり読んでみた。なぜ1日1冊なのか。『人の心は1日に吸収できる量が決まっている。それ以上は毒になる』。なるほど、食べ物と同じか。食べ過ぎたらお腹を壊す。本も読み過ぎたら心を壊す。制限は私たちを守るためにあったんだ。理解できた今なら、ルールを守れる。「これ以上は危険」
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第46話「最初の試練」
0号室に入ると、いつもと違う雰囲気。中央に台座があって、黒い本が置いてある。『試練の書』。開くと文字が浮かぶ。『真の読者になる覚悟はあるか』。これは試験みたい。ユイと顔を見合わせる。今まで学んだことが試される。失敗したら0号室から追放されるかも。でも挑戦しなきゃ前に進めない。「テストが始まる」
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第47話「閉じる扉」
試練の内容は『1週間、0号室に来てはならない』だった。えっ、来ちゃダメ?本が読めない?でもこれも試練。本に頼らず自分の力で生きられるか。「分かった、1週間後にまた来る」。0号室を出ると、扉がゆっくり閉まる。鍵がかかる音。寂しいけど、これも成長のため。「また必ず」
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第48話「現実の勉強」
0号室なしの生活が始まった。最初は不安だった。でも不思議なことに、今まで読んだ本の内容が活きてきた。勉強のコツ、考え方、全部身についてる。本がなくても自分で考えられる。AIとの対話も自然にできるようになってた。そうか、本は杖じゃない。自分で歩くための練習だったんだ。「本がなくても」
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第49話「再会の時」
1週間が経った。ユイと一緒に0号室へ。扉が開く。懐かしい本の匂い。でも前とは違う気持ち。依存じゃなくて、友達に会いに来た感じ。試練の書が光ってる。『合格』の文字。やった!新しいエリアへの扉が開く。でも焦らない。今度は本と正しく付き合える。「今度は違う」
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第50話「第二章への扉」
第3閲覧室への扉の前に立つ。そこには見たこともない本が待ってるはず。でも一番驚いたのは、机の上に置かれた真っ白な本。題名もない。開いても白紙。これは…まさか自分で書く本?ペンが横に置いてある。新しい力、新しい責任。第二章が始まる予感。「書けない本…?」
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