あの日の空を忘れない

80年前…

1945年8月6日の午前8時15分、広島の空に一発の爆弾が落とされた。それは、人間が作り出した最も残酷な兵器「原子爆弾」だった。

その瞬間、街は跡形もなく破壊され、辺り一面焼け野原となり、多くの命が奪われたのだ。

その多くの声なき声は、今も静かに私たちに問いかけていると思う。

――あなたたちは、あの悲劇を二度と繰り返さないと心から誓えるのか…と。

戦争によって破壊されるのは「国」というよりも「人」なのだと私は思う。

家族や友人や恋人、そして、生まれたばかりの、まだ名前も付いていない、小さな命もあったかもしれない。それらが、一瞬で失われるのが戦争なのだ。

人と人が殺し合うという、この残酷な行為に、どんな意味があるのだろうか。

核兵器は「抑止力」なのだと言われているが、果たして本当にそうなのだろうか。

多くの尊い命が奪われた広島の事を、私たちは決して忘れてはならない。そして、風化させてはならない。

80年前の今日、広島の空は澄み渡るように真っ青だったそうだ。

今を盛りと蝉が鳴き、子どもたちの笑い声が響いていたと、とある被爆者の男性が語っていたのが印象に残っている。

そんな、ささやかな幸せを感じる日常をも一瞬で地獄絵図に変えてしまうのが戦争なのだ。

平和とは、今を生きる私たちが「平和であるように」と祈り、行動し続けることで維持できるものだと私は思う。

世界中から、戦争と核の脅威が永遠になくなるように……。

私たち一人ひとりが、平和を願い、この先も語り継いでゆくことが核廃絶、戦争のない世界に繋がる希望となると信じたい。

最後に、

広島県知事である湯崎氏のスピーチが、個人的にとても印象的だった。

そして生前、祖母も語っていた空襲の体験談とも重なり、少しだけ泣いた。

今宵はしばらく、広島に想いを馳せたい。

改めて、犠牲になった皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。

合掌…。

---